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続唱 : ウィキペディア日本語版
セクエンツィア
セクエンツィア ( Sequentia) はキリスト教聖歌の曲種の一つ。カトリック教会に於いて9世紀から15世紀に架けて新しく作られ、16世紀にそのほとんどが廃止された、アレルヤ唱またはトラクトゥス(詠唱)に続けて歌われるラテン語の聖歌の事を指す。和訳では「続唱」。
== 概要 ==
カトリック教会で用いられる聖歌の種類の一つで、初期キリスト教聖歌の流れを汲む伝統的なグレゴリオ聖歌とは異なった、中世に新たに作られた西欧文化独自の聖歌。
セクエンツィアという名前はラテン語の「〜に続く」の意味の"セクオル" sequor から来ており、その由来については、アレルヤのすぐ後に続けて歌われるからという説が一般的なようである。
ミサ曲アレルヤ唱はメリスマの強い固有文の曲で、中世の半ばにトロープス状に散文詩形式の説明的な歌詞が付けられた。この部分を「散文詩」の意味のプローザ(prosa)と言うが、これが独立した新しい曲となって、アレルヤ唱のすぐ後に続けて歌われるようになった。というのがこれまでの通説であったが、最近の研究で初期のセクエンツィアにアレルヤ唱と無関係と思われる旋律が幾つか発見されたため、少なくとも起源についてこの説はあてはまらないとされている。また、後期に作られたものにもアレルヤと無関係な旋律が現れてきている。
名前が残されている最古のセクエンツィアの作者であるスイスザンクト・ガレン修道院の「ノトケル・バルブルス(吃音のノトケル)」(Notker Balbulus 840年頃-912年4月6日)は、その後に流行するセクエンツィアの形式を作り上げたとされるが、その作品集である『賛歌集(Liber ymnorum)』の序文の中で、旋律が長過ぎて憶えきれない事から色々考えていたと述べた後に、手に入れたアンティフォナ集の中にセクエンツィアの旋律が既に存在し、不完全ではあるがそれにアンティフォナ形式の詩が添えられていた事を明らかにしている。さらに続けて、ノトケルはこれを真似て試作し、その師イゾー(Iso ?-871年頃)の助言に従って詩句をシラブルに、つまり1つの音に対して言葉の1音節を割当てて記述する等の改良を加えた事も述べている。
セクエンツィアの作曲は、中世からルネッサンスの始めに架けて流行し非常に多くの曲が作られた。ノトケル・バルブルスの他、10世紀末の同じくザンクト・ガレンのエッケハルト1世、11世紀のブルゴーニュのヴィポ、12世紀のサン・ヴィクトールのアダン、13世紀のトマス・アキナスなどが代表的な作者とされる。またヒルデガルト・フォン・ビンゲンも特徴のある作品を残している。トロープスと同様に、オルガヌムなどのポリフォニー宗教曲の実験の場でもあった。
ルネッサンスの中頃までに程度の様々な多くの作品が作られるようになって(その数は実に5000曲余りといわれる)混乱を呈していたため、こうした状況を憂慮した宗教界は16世紀半ばのトリエント公会議で4つの曲を残して全て廃止した。その後1727年に1つが追加で認められて公認曲は5つになった。
聖書以外から採られた散文詩であることからイムヌスに分類される事がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「セクエンツィア」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sequence (musical form) 」があります。



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