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編集(へんしゅう)とは、書物(書籍や雑誌)・文章・映画、などの仕分け素材を、取捨選択、構成、配置、関連づけ、調整、などすることである。 古くから「編集」「編輯」〔「輯」は車輪の中心にスポークが集まって車輪をなす様子を現し、「集」と同じく「あつめる」という動詞でもある。〕「編緝」などの表記があり〔日本国語大辞典「へん‐しゅう[:シフ] 【編集・編輯・編緝】」〕、特に戦前は「編輯」の表記が多かったが、当用漢字制定後に「編集」に統一された。当用漢字に「輯」の字がなく、似たような意味で同音の字である「集」(「輯」の新字体ではなく、全く別の字)に置き換えたためである(これを「俗用書換え」という)。なお書物の編集においては、全集や辞典・百科事典など大部なものを対象とするときは「編纂(へんさん)」、また歴史書・教科書などを対象とするときは「編修(へんしゅう)」の表記を使うことがある。 転じて、編集をやり直すことや、既存のものに変更を加える(改訂)ことをも編集ということもある。特にコンピュータ関連では、既存のファイルの一部(あるいは全部)を変更することを「ファイルを編集する」と言い表す。ウィキペディア内で散見される「記事(あるいはページ)を編集」という表現も、多くはこの意味である。 == 「編集」の多義性 == 「編集」と訳される英単語は、editのほかにcompile、redaction、revision、bookmakeなどがある。 ; edit(エディット) : 一般的に「編集」の語を英訳するとなると、この語が提示される。この「編集」は、著作物の修正・註記・改変・削除などの権限を伴う。編集者が行う業務であり、''編集部註''などとあるのは、この編集である。 : 映画の場合、既に撮影された素材から取捨選択・並べなおしを行い、(音声を除いて)最終的な映画作品に完成させる行為であり、この「編集権」が誰に属するかで紛糾が起きる場合が多い(現在のハリウッド映画においては、最終的な編集権はほとんどスタジオ側が持っており、監督の意向が無視されることもしばしばである。そのため、のちに独自の「ディレクターズ・カット版」などが上映・発売される場合がある)。 ; compile(コンパイル) : コンパイルというと日本語の文脈の中ではコンピュータ用語として扱われることが多いが、これも「編集」する、という意味である。コンピュータにおけるコンパイルとは一般に、人間に理解できるプログラミング言語で書かれた機械への指示を、演算装置が理解できる形に翻訳・再構成することであり、これもまた編集である。→コンピレーション : 著作物一般に関しても、手を加えずそのまま整理・配列する作業を指す。 ; redaction(リダクション) : 印刷物をはじめとする成果物を作る目的で行なわれる、編集・改訂・校訂の行為、またはそのプロセスのこと。または、編集・改訂・校訂の成果としてできあがった改訂版の現物を指して言う言葉。redaction と reduction は別の英単語であるので、混同しないように注意する必要がある。一般的には、オーディオにおけるノイズリダクションは、noise reduction であって、noise redaction ではない。reduction(縮小・削減・低下という意味)は reduce(減らすという意味)という動詞から派生した名詞である。noise reduction の意味は、ノイズを減らすことである。 ; bookmake(ブックメイク) : この「編集」は、次項で述べる「編集実務」を指す。狭義の編集を行うだけではなく、企画立案から表装までも含む業務である。おそらく訳せば「本づくり」とするのが正確であろう。この語ならば編集だけでなく、造本(装訂や製本)までも入るためである。 : bookmakerは編集者だけではなく、場合によって出版社、製本会社を指す。また、(私設の)賭博の胴元を指すこともある。 bookmakeはeditの全範囲や、他の二つの語の指す業務も含むが、それらがbookmakeの下位概念であるわけではない。bookmakeには音楽や映像、ウェブの編集が含まれないからである。editは内容に手を加えるという側面を多分に孕み、一方compileは改変してはならない。データの内容を追記・削除・変更を行えないテキストエディタは役に立たないし、コンパイラが自らの創作的な解釈によって変換を加えるようであれば、それはバグと見なされる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「編集」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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