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繊毛虫類起源説[せんもうちゅうるいきげんせつ] 繊毛虫類起源説(ciliate theory)とは、動物の系統に関する説のひとつで、繊毛虫が多細胞化したのが多細胞動物の祖先となったとするものである。特にヨヴァン・ハッジによって唱えられたものが有名であり、本項ではこれについて説明する。 == 概説 == 繊毛虫類は、かつては動物界で唯一の単細胞体制である原生動物門の中で最も高度に発達したものとの位置付けを与えられていた。したがって、後生動物の起源をここに求める考えは当然とも言える。このような考えは19世紀に既に唱えられていた。 しかし、鞭毛虫の群体から多細胞動物が生まれたとするガスツレア説がエルンスト・ヘッケルによって主張され、それ以降は修正を加えられながらもこの説がほぼ定説の位置を保ってきた。これに対して真っ向から反対を表明したほとんど唯一の例がハッジである。彼はヘッケルの、どちらかと言えば細胞群体のイメージをもつ祖先に対して、より強く個体性を示すモデルとして、繊毛虫的な単細胞生物が多核の状態から一気に多細胞化が行われたと考えた。そこで想定された最も原始的な多細胞動物は、ほぼ無腸類である。 彼の説は一定の範囲で受けいれられたが、ヘッケル説の位置を脅かすことはなかった。現在では否定されている面が多い。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「繊毛虫類起源説」の詳細全文を読む
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