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『鑑賞マニュアル 美の壺』(かんしょうマニュアル びのつぼ)は、NHKが2006年4月7日に放送を開始した教養番組(美術評論番組)である。 == 概要 == 毎回一つのテーマを採り上げて古伊万里や盆栽、アールヌーボーなど人の暮らしを彩ってきたアイテムの選び方や鑑賞法などをいくつかの「ツボ」(押さえどころ)に絞ってわかりやすく解説する。各回は「File ○○○」の通し番号が付される。 開始当初は旧家の当主役に扮する谷啓が案内役を務め、NHKアナウンサーの髙橋美鈴がナレーション(谷家に古くから伝わる「壺」の中の声の主との設定〔File 123「陶器と磁器」の回で紹介される。〕)を担当した。基本的には谷の家を舞台に展開されるが、時折スペシャル版で谷が旅行に出ることもある。谷の住む家は重厚な造りの古民家で、床の間には紫舟の書いた「壺中天」という掛け軸が掛かっている。設定では谷の父親が異常な趣味人であったということになっていて、蔵からは毎回毎回、高価な名品が登場する〔ただし青磁の回では祖父の代に来客用に使っていたという設定で、平鉢の佳品が2点ほど登場するなど、少なくとも祖父の代から骨董の収集は始まっていたようである。〕。加えて谷本人も収集癖があり、谷の妻が万華鏡を集めていたという設定になっているので、家族ぐるみで何かしら集めている。谷の妻はちょくちょく話題に上るが、画面には登場しない。代わりに、遠方に住む親族や畳職人、泥棒、和服美人などのゲストが谷家に現れる。谷家には他に、ネズミ取りのうまい「ハナ」という飼い猫が存在する設定である〔「招き猫」の回で紹介されるが、画面には出ていない。〕。 2009年4月3日放送のFile 124「木の椅子」の回からキャストを一新、洋館に住む草刈正雄(谷の甥との設定)が谷家の壺を譲り受けるという設定で新たに案内役を務め、『壺』の中の声の主(ナレーション)も高橋から同じNHKアナウンサーの古野晶子が務める〔ちなみに草刈も古野も福岡県出身である(草刈は北九州市、古野は福岡市出身)。〕。 2010年9月11日に谷が亡くなった際は、追悼企画として2006年4月14日放送のFile 2「盆栽」が再放送された。2014年11月14日のFile 324「猫づくし」でも“先代”として「招き猫」の回の画像を再利用する形で登場した。 2011年4月7日放送のFile 205「英国家具」の回から放送波が教育テレビからBSプレミアムに変更になり、草刈はそのままだがナレーションがNHKアナウンサーの礒野佑子に変更された。 BGMはすべてブルーノートを中心としたジャズで統一されており、曲目リストが公式サイトの各放送回の紹介ページに掲載されているほか、BGMで使用された楽曲を集めたコンピレーション・アルバムも発売された。 題字は紫舟の書によるものである。案内役が谷から草刈に代わったときに題字も変更されたが、いずれの題字も紫舟が手がける。2011年からはオープニング映像に紫舟本人が登場する。 2011年3月11日に放送を予定されていたFile 203「梅」は、同日発生した東日本大震災により放送を休止した。同回には震災で被害を受けた梅林が紹介されており、関係者の要望により以降放映が見送られていたが、2012年2月23日に放送された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「美の壺」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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