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美通遺跡[みとおしいせき] 美通遺跡(みとおしいせき)は、山梨県都留市井倉地内に所在する遺跡。縄文時代早期・前期から後期、弥生時代前期から中期、奈良・平安時代、中世(13世紀から14世紀)の集落遺跡などが複数存在する複合遺跡であると考えられている。 == 地理的・歴史的景観 == 所在する都留市井倉地内は県東部の山間部である郡内地方に位置する。標高は413メートルから418メートル付近。遺跡の南西方向には生出山(おいでやま)があり、井倉地区には生出神社が祀られている。東西には桂川支流の菅野川と朝日川が流れ、美通遺跡の北側で桂川に合流する。桂川流域は河川による侵食を受けた段丘が発達した地域で、美通遺跡も菅野川と朝日川に挟まれた河岸段丘上に立地している。遺跡の北側には桂川流域で最大の平坦地である大原台地がある。また、郡内地方は富士山の火山灰が厚く堆積し、火山泥流や溶岩流の影響を受けた地域で、美通遺跡からも約8000 - 8500年前に流出したと考えられている猿橋溶岩の痕跡が確認される。 都留市域における埋蔵文化財の調査は昭和戦前期から行われており、1962年(昭和37年)に実施された埋蔵文化財包含地調査で34箇所の遺跡が報告されたのを皮切りに数を増やし、1999年(平成11年)に山梨県教育委員会がまとめた遺跡一覧では99箇所の遺跡が登録されている。 美通遺跡の周辺では縄文時代の遺跡が多く、桂川流域の大原台地には配石遺構内から耳飾りを付けた土偶の出土した中谷遺跡があるほか、大原中溝遺跡、中溝遺跡が分布している。美通遺跡から南西の生出山東南部斜面には天正寺遺跡や日影松原遺跡、与縄日向遺跡があり、生出山山頂遺跡では弥生時代の土器片や平安時代の遺物を採取している。美通遺跡の北側では玉川遺跡、玉川金山遺跡、宮原遺跡があり、朝日川対岸の九鬼Ⅰ・Ⅱ遺跡などが分布している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「美通遺跡」の詳細全文を読む
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