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聖なるパイプ : ウィキペディア日本語版
聖なるパイプ[せいなるぱいぷ]

聖なるパイプ(せいなるパイプ)は、アメリカ、カナダのインディアン部族が使う儀式の道具。部族によって呼び名は異なり、アメリカでは一般的に「カルメット」(Calumet)と呼ばれている。
==概要==

アメリカインディアンは、大自然のすべての事どもは「大いなる神秘」(宇宙の真理)のもとにあると考える。日常のすべてがこの「大いなる神秘」との対話であり、「聖なるパイプ」と煙草は、そのための大切な道具である。インディアンはパイプで煙草を吹かすことで「大いなる神秘」と会話するのである。現在一般的に喫煙道具として使用されているパイプは、このインディアンの儀式用道具から宗教的意味を除いたものである。伝統派のインディアンは、毎朝、胡坐をかいて東西南北に頭を下げ、朝日に向かってパイプをふかし、「大いなる神秘」に感謝と祈りの言葉を唱える。
インディアンの宇宙観では「大いなる神秘」は天上に在り、彼らはあらゆる儀式でタバコの葉を「大いなる神秘」への神聖な捧げものとする。「パイプでタバコを吸う」という行為は、パイプから天上へ立ち昇る煙を通じて「大いなる神秘」と通信し、会話するということである。したがって、パイプはインディアンの社会の中で、ありとあらゆる決めごと、物事の節目に用いられる。儀式の前にはパイプを天に捧げもって誓いを立て、また和平交渉や取引の際にはこの聖なるパイプが回し飲みされる。
天上の「大いなる神秘」とパイプを通じて誓いを立てるわけであるから、このときに交わした約束を破ることは絶対に許されないことである。インディアンたちにとってのパイプは、白人にとっての聖書と同じ意味合いを持っており、インディアンのメディスンマン(呪い師)は必ずパイプを携行している。パイプは異部族間のパスポートであり、それ自身が和平のしるしである。
19世紀の罠猟師アレグザンダー・ロスは、「パイプをふかすということは重要な事柄に取り掛かる前の準備段階であって、この儀式が終わらないことには、インディアン相手に仕事に取り掛かることは出来ない」と語っている。インディアンたちは白人との取引について、「大いなる神秘」と相談しているわけである。
平原部族の風習では、他人の妻と駆け落ちした男は(インディアンの社会では結婚も離婚も男女の自由である)、パイプを酋長に渡して妻を奪われた男のところへ行ってもらった。妻を奪われた男がパイプをふかしたら、「双方に遺恨なし」との意思表示となるのである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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