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聖母の出現 : ウィキペディア日本語版
聖母の出現[せいぼのしゅつげん]

聖母の出現(せいぼのしゅつげん、)とは、聖母マリアが人々の前に現れたとされる出来事をいう。
==概説==
この出来事を目撃した人はキリスト教徒に限らない。民衆の間に伝えられている話や噂は非常に多数あり、その数は数千にもおよぶ。
ただし、そのうちカトリック教会が公認したのは16ほどにすぎない。カトリック教会は、各地区の司教バチカン教皇庁)の担当者などの認定作業を経てこれらの出来事を公認するか否かを表明している。カトリック教会によると、これは人々が聖母の形をとった悪霊に支配されないために必要な手順であるとされる。
カトリック教会には従来、聖母マリアは受胎の瞬間から原罪を免れていたとする教えがある。これを「無原罪の御宿り」という。原罪を免れているということは、罪の結果である死を免れることになり、さらには死の前兆である老いも免れていたことになる。このために、西ヨーロッパのカトリック圏で描かれる聖母はみな若い女性であり、有名なミケランジェロピエタの聖母も、とても推定30歳前後のイエスの母とは思えない若い女性として描かれている〔フランスのカトリック作家であるジョルジュ・ベルナノスは、『田舎司祭の日記』(1936)のなかで、マリアは原罪なきゆえに、「罪よりも若く、人祖よりも若い」としいている。cf. ''Journal d’un curé de champagne'' in ''Œuvres complètes'', Paris, coll.《Pléiade》, Gallimard, 1961, p.1194.〕。そして聖母は生涯の終わりに死ぬのではなく、身体とともに天に上げられたとされる。これを「聖母被昇天」という。このために、カトリックの教えでは聖母は未だに身体とともに生き続けていることになり、これが聖母の出現を即座に否定できない根拠となっている。
聖母の警告や聖母への誓いをないがしろにしたために、悲惨な結果を迎えたとカトリック信者などに信じられている歴史上の人物の例としては、フランス王朝があげられる。フランス王朝は、ルイ14世が聖母に奉献した聖堂建設などの誓いを放棄した結果、破綻し、革命でとらえられた王が後悔して牢内で命令を発した際は既に手遅れであった。
空飛ぶ教皇(空飛ぶ聖座)と呼ばれた聖ヨハネ・パウロ2世は、聖母の出現地とその意向をくまなく網羅したとされる。




抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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