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胎内第一ダム : ウィキペディア日本語版
胎内第一ダム[たいないだいいちだむ]

胎内第一ダム(たいないだいいちダム)は、新潟県胎内市二級河川胎内川水系胎内川に建設されたダム。高さ35メートルの重力式コンクリートダムで、新潟県営発電用ダムである。新潟県企業局水力発電所・胎内第一発電所に送水し、最大1万1,000キロワットの電力を発生する。
== 歴史 ==
胎内市を流れる胎内川は、上流で胎内渓谷を形成する急流河川で、豪雪地帯を流れることもあって流域面積の割に河川流量が多い。1957年昭和32年)、新潟県企業局は急峻な地形と豊富な水量に着目し、胎内川に2基のダムを伴う水力発電所の建設に着手した。上流から順に胎内第一ダム胎内第二ダムを建設し、それぞれ胎内第一発電所胎内第二発電所に送水して合計最大1万4,600キロワットの電力を発生させる計画である。
建設工事はまず下流の胎内第二ダムから始まった。1959年(昭和34年)7月、工事中に大雨に見舞われ工期が1か月延び、同年10月に完成。ダム直下の胎内第二発電所が運転を開始した。1960年(昭和35年)には上流で胎内第一ダムの建設に着手。胎内第一発電所はダム式の胎内第二発電所とは異なり、ダムから導水路トンネルで9キロメートル下流に送水し、160メートルの落差を得るダム水路式の水力発電所である。地質が悪くトンネル工事が難航したほか、冬の異常ともいえる豪雪により工期は予定より10か月も延び、1962年(昭和37年)10月に完成した。
それも束の間、1966年(昭和41年)7月および1967年(昭和42年)8月の水害は胎内川流域に大きな被害をもたらした。特に後者は羽越水害と呼ばれ、大雨により増水した胎内川はダムをあふれさせ、発電所を水没させた。胎内第一・第二ダムはともに利水ダムであり、治水能力はない。1976年(昭和51年)、新潟県は胎内第一・第二ダムの中間に胎内川ダムを治水ダムとして新設。さらに、現在は胎内第一ダムの上流に奥胎内ダムを建設中で、2013年平成25年)に完成する予定である。
このほか、企業局では水資源を有効活用すべく、胎内第二ダム下流の砂防ダムS形チューブラ水車発電機を増設し、胎内第三発電所(2,000キロワット)とした。治水ダムであった胎内川ダムにも、風倉発電所(2,000キロワット)が増設された。企業局は建設中の奥胎内ダムにも胎内第四発電所(2,600キロワット)を付設する予定である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「胎内第一ダム」の詳細全文を読む



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