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脇息 : ウィキペディア日本語版
脇息[きょうそく]

脇息(きょうそく)とは、日本で近世まで使われた、脇に置いてもたれかかるための安楽用具〔明鏡 国語辞典第二版 ISBN 978-4469021172〕。記紀では几(おしまずき)奈良時代はには挟軾(きょうしょく)と呼ばれた
広辞苑 第六版 ISBN 978-4000801218〕。正倉院に「紫檀木画挟軾」として伝わっているものが古形であり、使用法も身体の前面に置いてもたれかかるものだったが〔ブリタニア国際大百科辞典小項目電子辞書版2010〕、平安時代以降は脇に置いて片肘をつくための天板光月型、上部に綿を敷き布を張ったものも生まれた〔。材質には木製の他、紫檀や竹製が使われた。また平板には長方形のものの他、湾曲した形もあった。女性用として引き出しが付いた箱形の「寄懸(よりかかり)」もあった。
平板に四本脚を付けたものが典型的な形で、平板に綿を詰めビロードなどを張ったものがある。主に明治時代まで和室において使用された。時代劇などでは主に貴人(将軍大名貴族など)が上座にて使用する光景が見られるが、実際には私室で用いられ、公式の場に置かれることはなかった。現代では料亭や高級旅館などで客用に置かれたり、囲碁将棋の対局の場でかろうじて、その名残を見ることができる。

ファイル:Kyosoku of Edo period.jpg|脇息(江戸時代 名古屋城蔵)

== 脚注 ==


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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