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腹側被蓋野 : ウィキペディア日本語版
腹側被蓋野[ふくそくひがいや]

腹側被蓋野(ふくそくひがいや、ventral tegmental area, ventral tegmentum、VTA)は哺乳類の脳における中脳の一領域であり、被蓋の腹側部に位置する。被蓋とは脳幹の背側の領域を広く指す言葉であり、系統発生的に古い部分である(赤核や黒質も被蓋に含まれる)。この中の腹側被蓋野は黒質赤核に囲まれた内側の領域である。A10細胞集団と呼ばれる、ドーパミン作動性ニューロンが多く存在し、中脳辺縁投射、中脳皮質投射を形成している。これらのニューロンの活動は報酬予測に関わっていると考えられている。
腹側被蓋野はドパミンGABAグルタミン酸作動性神経によって成り立ち、以下の主だった2つのドパミン経路の一部である。
:中脳辺縁系(腹側被蓋野と側坐核を結ぶ)
:中脳皮質系(腹側被蓋野と前頭葉を結ぶ)
== 機能 ==
腹側被蓋野は報酬系の一部と考えられている。快の感覚を生むような活動は腹側被蓋野を活性化する。また、コカインなどの覚醒剤はこの領域に直接的に作用する。そのため、嗜癖行動の神経学的なメカニズムに関っていると考えられている。
また、腹側被蓋野は恐怖条件付けなどに関与しており、様々な情動や防御本能に関わっていると考えられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「腹側被蓋野」の詳細全文を読む



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