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膠原病 (こうげんびょう、) とは、全身の複数の臓器に炎症が起こり、臓器の機能障害をもたらす一連の疾患群の総称。 この名称は1942年にアメリカの病理学者ポール・クレンペラーが提唱した名称である。〔 Klempere P, Pollack AD, Baehr G: Landmark article May 23, 1942 : Diffuse collagen disease. Acute disseminated lupus erythematosus and diffuse scleroderma. ''JAMA'' 1984 ; 251 : 1593-1594 〕クレンペラーは全身性エリテマトーデス、全身性硬化症の研究から、病態の主座は結合組織と血管にあると考え、collagen-vascular disease と命名した。これが膠原病と翻訳された。類似疾患概念に、自己免疫疾患、リウマチ性疾患、結合組織疾患があるが、膠原病はこの3つが重なった位置にあるとされる。〔 針谷正祥:膠原病総論.日医雑誌 2012;140:2291-2294〕 原因としては、血液中にある抗体が細胞核などと反応をして免疫複合体を形成しつつ、『(A)組織に沈着したり、(B)組織を攻撃する』ことで発病すると考えられ、死亡に至る場合もある。 典型的な症状として発熱・皮疹・倦怠感・関節痛・関節炎・筋肉痛・内臓病変・レイノー現象などがあげられ、女性に多いのも特徴である。遺伝的要因と環境要因が発症に関与するとされる。慢性に経過し、寛解と再燃を繰り返しながら進行することがある。多くの場合に自己免疫疾患としての機序が関与していると考えられており、完全な病態の解明は、未だ成されていない。 現代での治療の主体は副腎皮質ステロイドを中心とする免疫抑制剤である。 近年ではTNFα阻害薬を中心とする生物学的製剤の導入によって治療概念が大きく変化し、寛解導入率が飛躍的に向上している。〔 宮坂信之:膠原病診療のパラダイムシフト.日医雑誌 2012;140:2273 〕 == 主な膠原病 == *古典的膠原病 *関節リウマチ (rheumatoid arthritis; RA) *全身性エリテマトーデス (systemic lupus erythematosus; SLE) *強皮症 (Scleroderma) *皮膚筋炎 (dermatomyositis complex; DM) / 多発性筋炎 (polymyositis; PM) *結節性多発動脈炎 (polyarteritis nodosa; PN) *混合性結合組織病 (mixed connective tissue disease; MCTD) *その他の膠原病・膠原病類縁疾患 *シェーグレン症候群 (Sjögren syndrome; SjS) *顕微鏡的多発血管炎 (microscopic polyangitis; MPA) *多発血管炎性肉芽腫症 (Granulomatosis with polyangiits; GPA)(旧名:ウェゲナー肉芽腫症) *好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 (Eosinophilic granulomatosis with polyangitis; EGPA) (旧名:チャーグ・ストラウス症候群 (Churg-Strauss syndrome; CSS) ・アレルギー性肉芽腫性血管炎(Allergic granulomatosis-Angitis; AGA)) *過敏性血管炎 (hypersensitivity angiitis) *ベーチェット病 (Behcet's syndrome) *コーガン症候群 (Cogan's syndrome) *RS3PE (remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema) *巨細胞性動脈炎 (Giant-cell arteritis; GCA) *成人スティル病 (adult-onset Still's disease; AOSD) *リウマチ性多発筋痛症 (polymyalgia rheumatica; PMR) *線維筋痛症 (fibromyalgia syndrome; FMS) *SAPHO症候群 なお、リウマチ熱 (RF) については古典的膠原病に分類されていたが、原因が判明したため、現在は膠原病から外されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「膠原病」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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