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認知行動療法(にんちこうどうりょうほう、英:Cognitive behavioral therapy:CBT)は、従来の行動に焦点をあてた行動療法から、アルバート・エリスの論理療法や、アーロン・ベックの認知療法の登場によって、思考など認知に焦点をあてることで発展してきた心理療法の技法の総称である。「認知行動療法」の用語は、アメリカ以外の国でしばしばアーロン・ベックの認知療法(Cognitive therapy)を指しているが〔、本項では本来の意味である総称としての認知行動療法の説明に力点を置く。哲学的には、古代ローマのストア派や仏教の影響を受けてはいるが、1950年~60年代の論理療法や認知療法に起源をもつ〔。共に、不適切な反応の原因である、思考の論理上の誤りに修正を加えることを目的としており、認知、感情、行動は密接に関係しているとされる。従来の精神分析における無意識とは異なり、観察可能な意識的な思考に焦点があり、ゆえに測定可能であり、多くの調査研究が実施されてきた〔。 認知行動療法は、うつ病、パニック障害、強迫性障害、不眠症、薬物依存症、摂食障害、統合失調症などにおいて、科学的根拠に基づいて有効性が報告されている〔〔。専門家によって実施されるほかに、こうした技法はマニュアル化できるため、セルフヘルプ・マニュアルのように自身で行うこともできる。コンピューターCBTと呼ばれるパソコンプログラムとの対話も存在する。コンピューターCBTは、施術者の不足する地方で有用である〔。 また、行動療法の側面の強いのは強迫性障害に対する曝露反応妨害法や、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対する持続エクスポージャー療法である。後者のものは「トラウマに焦点化した認知行動療法」に含まれる。 第三世代の認知行動療法には、マインドフルネス認知療法、アクセプタンス&コミットメント・セラピーなどがあり、うつ病や不安だけでなく、疼痛にも効果が見られている。境界性パーソナリティ障害に特化された技法は弁証法的行動療法であり、これは瞑想の技法と認知行動療法を組み合わせたような構成である。 == 用語:認知療法と認知行動療法の違い == 認知療法(Cognitive therapy)の用語は、アーロン・ベックが開発した技法を指している。また、本記事で解説している認知行動療法(Cognitive Behavior therapy)は、本来は様々な技法の総称であるが、アメリカ以外の国でしばしばアーロン・ベックの認知療法を指している〔。認知療法研究所のジュディス・ベックは、イギリスでは認知療法を指して認知行動療法の語を使っているため、欧州では両者の違いを区別する必要がないのではと推定している。 さらに認知行動療法の用語は、認知および行動の理論に基づかないものまで総称されて指している場合がある。純粋な行動療法は、行動を取り扱うが、考えなど認知は重要な介入の対象ではなく、説明の対象でもない。同様に、認知の変化だけに焦点を当てていても認知行動的ではない。つまり、認知を取り扱ってそこに介入する場合に、認知行動的である。この場合、症状や機能不全な行動は、認知を介して生じているとみなされ、思考や信念が変化されることで改善されるとされている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「認知行動療法」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cognitive behavioral therapy 」があります。 スポンサード リンク
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