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自殺サイト殺人事件 : ウィキペディア日本語版
自殺サイト殺人事件[じさつさいとさつじんじけん]

自殺サイト殺人事件(じさつサイトさつじんじけん)とは、2005年8月2日行方不明であった女性の遺体が大阪府河内長野市にある河川敷にて発見されたのを発端として発覚した殺人事件。8月5日に当時堺市に住んでいた容疑者の男が逮捕された。この事件は、犯人の実父の元勤務先に捜査本部が設置されたことでも有名となった。
当初、殺害容疑はこの女性1人だけだったが、容疑者の供述によりいじめ被害者とされる男子中学生や男子大学生の殺害も発覚。その後の捜査でこの2名の遺体が山中で発見された。うち男子大学生の遺体遺棄現場は第1被害者の女性のそれと全く同じ場所のダム湖であって、遺体発見現場としては数kmしか離れていなかった。
== 事件の概要 ==
容疑者である派遣の修理工の男Mは人の苦しむ姿を見て興奮するという性癖を持っており、過去にも高校・大学時代に白色スクールソックスを着用した男性の学友の首を絞めたり(後述、ともに無期限停学処分となるも揉み消しにより公にされず)、ゆうメイト時代にいじめに復讐するために加害者に当たる同僚兼飲み仲間の首を絞めて負傷させたり(執行猶予付き有罪)、通りがかりの人などにいきなり襲いかかり口を塞いだ(執行猶予付き有罪→懲役10ヶ月)として逮捕されたという暴行または傷害前科が3度、首絞め路上強盗など同様の行為を小学校高学年の初犯から今回の殺人事件で逮捕されるまで50件以上行っていたことが判明。
Mがもがき苦しむ人を見て興奮し、もしくはそれと関連して衝動的に暴行を加えないと情緒不安定に陥るという各性癖へと走るきっかけとなったのは、少年時代に読んだある連続快楽殺人を主題とした推理小説の挿絵からであると警察で供述している。2年6月の判決に対し、2年弱の刑期を終えて「奇跡的に模範囚となって」仮出所後、Mは修理工となったのだが、それと相前後して犯行予告文ともとれる自作の推理小説を自らのホームページに掲載している。
これと前後して、自殺系サイトに目をつけたMは、多重債務やいじめなどを苦にした自殺志願者を「集団自殺しませんか」と言葉巧みに騙し、なぶり殺しにすることで自殺を「手伝い」、自らは死刑になる形で後を追う、という「無理心中目的の説得ずくの快楽殺人」という手口に及んだ。
Mの手口は巧妙で、自分へ警察の捜査が及ばないように被害者を騙して自殺サイトの使用履歴をパソコン上から削除させたり、「玄人(=自殺未遂経験者)からの助言」として遺族宛てに遺書を書かせたりし、殺害についても被害者を苦しめるために何度も被害者の口を塞いで失神させては蘇生させたり、ラップフィルムやゴム手袋を利用して証拠を残さないようにしていたりと悪質であると言われている。更には被害者を殺害する様子を写したビデオテープや、被害者の苦しむ声が録音されたテープも自宅倉庫から押収された〔男性2人の殺人について言えば、これらは「残された唯一の物証」と断定することができ、第3回以降の公判の中で上映されている〕。さらには、いじめ被害者とされる男子中学生を殺害後、Mは男子中学生の遺族から現金400万円を脅し取ろうと計画。誘拐と見せかけ男子中学生の携帯から遺族に電話していたが、結局現金を得ることはできなかった。その腹いせとして、Mは中学生を殺害したことを遺族に告白したものの、不可解なことに半年近くも発覚することはなかった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「自殺サイト殺人事件」の詳細全文を読む



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