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自由同和会(じゆうどうわかい)とは、自民党と連帯している保守系〔川村善二郎「全国自由同和会」(『国史大辞典 15』(吉川弘文館、1996年) ISBN 978-4-642-00515-9)P97〕の同和団体。同和団体としては、部落解放同盟や全国地域人権運動総連合と並ぶ三つの政府交渉団体の一つ。旧称、全国自由同和会。旧略称、全自同。中央本部を東京都千代田区平河町2丁目3番地2号に置く。会長は上田卓雄(福岡県本部)。 == 概要 == 1985年、暴力を背景とした利権漁りなど不祥事の相次ぐ全日本同和会(略称、同和会)から四国四県の県連や岐阜県などの県連組織が除名あるいは脱退によって自立組織となった。1986年7月20日にこれらが結束し、京都府八幡市文化センターに十都府県から約2000人が集合し、全国自由同和会を結成。「エセ同和」と「階級闘争」の排除を掲げた。 1986年には、静岡県連も脱退して独立し、全自同に参加。同年から、同和会に替わって地域改善対策協議会の対応団体に指定され、保守系の全国的同和団体として政府から公認されるに至った。1987年5月の段階では、登録員約4万人、13府県に支部を持っていたが、その後勢力を拡張し、現在では23都府県連に会員数9万8000人を数えると公称している。 2003年5月20日に自民党本部8階大ホールにおいて開催した第18回全国大会で、自由同和会に改名することを決議。 「差別に対しては、糾弾を拒否し、対話と協調を重視する。特に啓発と教育を重視して差別意識払拭に努力する」ことを謳っているが、日本共産党・全国地域人権運動総連合に近い論者からは、「良心的な人たちを含め、部落差別の一面的強調や部落排外主義的な方針・主張が目立ち、同和事業依存の傾向も強く、口では暴力・利権を否定しつつも、その点では『解同』と同質である」との批判も受けている〔成澤榮壽『「部落解放同盟」はいま』pp.52(部落問題研究所、1989年)ISBN 4829800399〕。人権擁護法案を推進しており、この点でも部落解放同盟とは大きな違いがないと評されている〔江上茂『差別用語を見直す』p.75〕。 1990年12月には、政府の地域改善対策協議会(地対協)に部落解放同盟と共同推薦の委員を送り込み、1991年2月27日には部落解放同盟と共に呼びかけて「同和問題の現状を考える連絡会議」(同現連)を結成し、1992年3月には地域改善対策財政特別措置法(地対財特法)の5年延長を国会で可決させるなど、共闘を続けていた〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「自由同和会」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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