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自由群(じゆうぐん、''free group'')とは、公理から来る自明なもの以外に元の間の等式がない群のことである。ただし、二つの元を取り出したとき、同じ元であるかどうか、および一方が他方の逆元であるかどうかは判定できる。 ==構成== 文字の集合 ''X'' = ''λ''∈Λ に対し、新たに文字の集合 ''X''-1 = ''λ''∈Λ をつくり、Ω = ''X'' ∪ ''X''-1 とおく。 Ω に含まれる文字からなる長さ有限な文字列を、文字集合 Ω 上の語(ご、''word'')と呼ぶ。 Ω の二つの語 a = (''a''1, ''a''2, ..., ''a''''n''), b = (''b''1, ''b''2, ..., ''b''''m'') の積 ab を :ab = (''a''1, ''a''2, ..., ''a''''n'', ''b''1, ''b''2, ..., ''b''''m'') と定めると Ω の語の全体 ''W''(Ω) は、空の語 () を単位元とするモノイドになる(自由モノイドあるいは空の語を特に考えないものは自由半群)。ある語 a の中に ''x'' ∈ ''X'' と ''x''-1 ∈ ''X''-1 が隣り合っている部分があるとき、この二つを取り除いて新たな語 b を作ることを a を簡約(かんやく、''reduce'', ''cancel'')して b にするという。簡約できない語は既約(きやく、''irreducible'')であるという。語 a を簡約して得られる既約な語を a の簡約表示と呼び、ここでは ''I''(a) と表すことにする。 ''W''(Ω) における二項関係 ~ を簡約表示が一致すること、すなわち : a ~ b ⇔ ''I''(a) = ''I''(b) で定めると、この関係 ~ は同値関係となる。語 a の属する同値類を で表すことにする。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「自由群」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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