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臭豆腐 : ウィキペディア日本語版
臭豆腐[しゅうどうふ]

臭豆腐(しゅうどうふ、チョウドウフ)は、豆腐で作られる加工食品、およびその料理。華南のものと華北のものに大きく分かれる。
ひとつは、中国大陸台湾香港など、主に華南で食べられており、豆腐を主に植物性の発酵液に漬けて風味を付けたもの。主にインドールなどによる糞便臭がある。多くは揚げてたれをかけるなどの調理をした軽食として屋台で売られるが、専門店もあり、レストランで提供される場合もある。近年は上海北京などでも提供されるようになった。本項では主にこれについて記述する。
もうひとつは北京など、華北で古くから食べられている腐乳(豆腐乳)の一種で、「青腐乳」、「青方」などとも呼ばれる。豆腐にケカビを生やしてから、塩水に漬けて作るため、ケカビの酵素の働きで二硫化メチルなどの刺激臭が強く、塩辛いため、少量をに乗せて食べたり、調味料として使う。
== 概要 ==
元来、発酵液に漬けて作る臭豆腐は湖南省郷土食であったが、近世中国各地に伝播した。中国南部、台湾、香港などの地域では広く食べられているが、独特の臭い匂いがあるため、人によって好みが分かれ地元民であっても食べられない者もいる。台湾では外省人が戦後広めた〔1949年に湖南省の李名傳が広めたという説がある。〕。
元は野菜などと一緒に豆腐を1週間ほど漬け込んで作っていたが、発酵の制御が難しく今はほとんど行われていない。台湾、香港で市販されているものは植物の汁と石灰等を混合し、納豆菌酪酸菌によって発酵させた漬け汁に豆腐を一晩程度つけ込んだ物。豆腐自体の発酵はほとんどしていないが、豆腐表面の植物性タンパク質が、漬け汁の作用で一部アミノ酸に変化し、独特の風味と強烈な匂いを発するようになる。
豆腐を乾燥保存する過程で発酵を伴う食品は中華文化の影響を受けた諸地域に広くみられるため、臭豆腐はこの系統の食品と考えられる。また、華南にはなれずしを作る文化があったため、その影響も考えられる。なお、豆腐の「腐」は古い時代の「集める」という意味によりつけられたもので、豆腐自体が発酵食品であったというのは俗説である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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