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至点(してん、solstice)とは1年に2回、天球上において太陽の赤道面からの距離が最大となる瞬間、またはその時の太陽の位置を指す語である。至点を意味する英語の solstice はラテン語の ''solstitium'' という語に由来する。これは ''sol'' (太陽)と動詞 ''sistere'' (静止する)を語源としており、至点では太陽の赤緯の増減が止まり、最大または最小の値に達することによる。太陽が至点に達する日(夏至・冬至)は分点に達する日(春分・秋分)とともに季節に関連している。いくつかの言語圏ではこれらの日がそれぞれの季節の始まりを表す日として用いられている。また、これらの日を各季節の中間とする文化圏もある(例として、北半球の英語圏では夏至の日の前後の期間を midsummer と呼び、夏至の2、3日後である6月24日を Midsummer's Day と呼んでいる)。 ==名称== 日本語では2つの至点はそれぞれ夏至点(太陽の赤緯が最大となる点)・冬至点(太陽の赤緯が最小となる点)と呼ばれる。 英語の場合には、強調したい特徴に応じて以下のようないくつかの異なる呼び名が用いられる。 *Summer solstice と winter solstice は最もよく用いられる名称である。しかしこの呼び方は、北半球と南半球では季節が逆であるために意味が若干曖昧になりうる。 *Northern solstice と southern solstice は太陽の運動の方向を示す呼び名である。northern solstice は6月にあり、この時太陽は北半球の北回帰線の真上に来る。southern solstice は12月にあり、この時太陽は南半球の南回帰線の真上に来る。 *June solstice と December solstice は "summer" 及び "winter" という語を用いる名称の代わりとなるもので、どちらの半球での季節を意図するかによらない呼び名である。しかしこの呼び名も汎用的なものではない。なぜなら、太陽が至点に達する日が毎年同じ月になる太陽暦を使わない人々も地球上にはいるからである(例えばユダヤ暦などがこれに当たる)。また、地球外の惑星などでは必ずしも季節が存在しないため、やはりこの名称は使いにくい。 * 天文学ではかつて the first point of Cancer と the first point of Capricorn という名称も用いられていた。この ''Cancer'', ''Capricorn'' は、それぞれ黄道十二宮の巨蟹宮(黄経90°~120°)と磨羯宮(黄経270°~300°)のことであって、星座のかに座とやぎ座ではないので注意。現在の黄道座標は赤道座標同様、春分点を起点として通しで数えるので、この名称が使われることはない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「至点」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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