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船橋市西図書館蔵書破棄事件[ふなばししにしとしょかんぞうしょはきじけん]
船橋市西図書館蔵書破棄事件(ふなばししにしとしょかんぞうしょはきじけん、2001年8月10日 - 8月26日)は、船橋市西図書館の司書が、西部邁や新しい歴史教科書をつくる会会員らの著書計107冊〔船橋市図書館資料除籍基準に該当しない一般書の除籍数が107冊であったとされる。〕〔平成14年第2回船橋市議会定例会会議録(第4号・3) 〕を、自らの政治思想に基づき、廃棄基準に該当しないにもかかわらず除籍・廃棄した事件〔。 == 概要 == この事件は翌2002年4月12日付けの産経新聞1面にて報道された。船橋市教育委員会が調査に動き、5月に関係者の処分が行われた。廃棄された図書のうち103冊が廃棄した女性司書ら5人によって寄付という形で弁償された。ただし廃棄された図書のうち4冊は入手困難であったために弁償されず、同じ著者の別の書籍を寄付している。 被害を受けた「新しい歴史教科書をつくる会」と井沢元彦ら7人は、表現の自由を侵害されたとして提訴。1審の東京地裁と2審の東京高裁は、廃棄の違法性を認定したものの、蔵書の管理は市の自由裁量とし、著者の権利を侵害したとは言えないとして、請求をすべて棄却した。2005年7月14日、最高裁は廃棄は著者の人格的利益を侵害する違法行為と認定、2審判決を破棄し審理を同高裁に差し戻した。差戻し控訴審判決(同年11月24日)は、「廃棄されたのと同じ本が再び図書館に備えられている」などとして、賠償金は計2万4000円、一人あたり3000円とした。 その後、2006年4月7日 最高裁は上告を棄却。同年8月9日、船橋市は国家賠償法第1条2項に基づき、この不法行為を実行した職員に求めていた賠償金の全額補填が日納付されたと発表した。 「現代版焚書」として、また公立図書館に対する著者の権利が争われ、表現の自由・利用者の知る権利とも関連するケースである。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「船橋市西図書館蔵書破棄事件」の詳細全文を読む
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