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若松武彦 : ウィキペディア日本語版
朝乃若武彦[あさのわか たけひこ]
朝乃若 武彦(あさのわか たけひこ、1969年12月11日 - )は、愛知県一宮市出身で高砂部屋(入門時は若松部屋)所属の元大相撲力士。本名は足立武彦(あだち たけひこ)。身長176cm、体重145kg。最高位は西前頭筆頭(2000年5月場所)。得意技は突き、押し、引き、叩き。血液型はAB型、星座は射手座、趣味は映画鑑賞。現在は年寄若松。愛称は「ヒタチ」〔「ヒタチ」とは明治時代の力士である常陸潟に由来する角界の隠語であり、ほら吹き、尊大、目立ちたがりを表す。常陸潟は入門時に「なあに、大関なんぞ、すぐなりますよ」と豪語するなどの尊大さで知られていたが結局三段目止まりであり、世話人になっても尊大さは変わらなかった。
: 朝日新聞 2014年7月12日25面(参考)〕。

== 来歴 ==
中学時代は水泳部に所属し主将を務めるほどだった。相撲はほとんど遊びでしか取ったことがなかったが、中学時代の恩師の勧めにより愛工大名電高校に進学し相撲部に入部した。近畿大学相撲部では同級生の大澤(元幕内朝乃翔)と共に全国大会で活躍した。大学卒業と同時に近畿大学の先輩でもある元大関朝潮の若松部屋(当時)に入門。1992年3月場所に幕下付出で「若足立」の四股名初土俵を踏んだ。
初土俵から僅か5場所で1993年1月場所に十両に昇進。同時に四股名を「朝乃若」と改名した。その後は順調に番付を上げ、1994年3月場所に入幕を果たした。取り口は押し相撲だが最後まで押し切ることは少なく、引き落とし叩き込むことが多かった。また、時折呼び込んでの自滅も多く幕内上位で勝ち越すことが出来なかった。年齢を重ねるごとに立合いから即引く相撲も増えていった。幕内を30場所連続して在位した後、1999年1月場所に初めて十両に陥落した。それ以降は十両と幕内を往復することが多くなったが、2000年5月場所に自己最高位の西前頭筆頭に番付を上げた。
非常に目立ちたがり屋の性格であった。かつてど派手なレモンイエローの廻しを締め、制限時間一杯となった後の仕切り時にカエルのように体勢を低くする動作(現役では横綱・日馬富士もやっている)と、塩を土俵に叩きつけて気合を入れる動作(本人曰く「タイガーマスクの入場シーンをイメージ」。元大関・大受もやっていた)で観客を沸かしていた。協会の審判部から「塩捲きの行為が少し雑すぎる」と何度も指摘されたが、パフォーマンスを一向にやめることはなかった。なお現役当時、若松部屋と同じ高砂一門高砂部屋所属だった、水戸泉の時間一杯での豪快な塩捲きが有名であったが、その水戸泉との取組では「塩捲き対決」としても大きな話題を呼んでいた。
しかし2000年11月場所初日に廻しの色をそれまでのレモンイエローから真っ赤なものに変え、仕切り前の塩まきも固めた塩の塊を上に放り投げ、落ちてきたところを思い切り拳で殴りつけるという新しいパフォーマンスをしたため、当時審判部長を務めていた境川親方(元横綱佐田の山)が「ものには限度がある」と激高。これを最後に塩まきのパフォーマンスを封印し、翌場所からは地味な臙脂色(本人曰く真っ赤な締め込みを染め直したもの)に変更し落ち着いた仕切りに変えた。以降、度々締め込みを変更したが、黒や青といった落ち着いた色に終始した。
2004年5月場所を最後に幕内から遠ざかり、2005年3月場所には西十両5枚目の番付で1勝14敗と大敗を喫してしまう。幕下陥落が必至となり、引退を覚悟していたその3月場所の千秋楽では、往年の低い姿勢の仕切り姿を披露し観客を沸かし、この千秋楽の相撲を最後に現役生活を締めくくった。
幕下に陥落が決まっていた翌5月場所前の4月28日に引退届を提出し、既に取得していた年寄若松を襲名。引退相撲は行わなかった。また引退時の記者会見では、自身の取り口とは裏腹な「前に出る力士を育てたい」のコメントや、カエルのような仕切りを再び披露して、周囲の記者陣を笑わせていた。現在は、高砂部屋の部屋付きの親方として後進の指導に当たっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Asanowaka Takehiko 」があります。



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