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菊人形[きくにんぎょう]
菊人形(きくにんぎょう)は、菊の花や葉を細工して人形の衣装としたもの。菊細工の一種である〔他に一本幹千輪咲など〕。 == 概要 ==
菊人形は、頭や手足は人形、体を菊の花でつくられた等身大の人形である。その起源は江戸時代後期、後に世界有数の園芸センターであったことが知られる江戸の染井(ソメイヨシノを産出したことでも有名)や巣鴨の周辺で流行した菊細工に遡る事ができる。また、頭や手足は当時流行していた生人形師のうち安本亀八や山本福松、大柴徳次郎などが担当し、後世に実物が残る。 安政から明治年間の江戸本郷の団子坂で地元の園芸業者が競うように盛んに行われ、ブランド化した。が明治42年に本所の両国国技館で斬新な菊人形興行が行われ、明治末年に団子坂は興行地としては衰退する。その後全国的に見世物興行として流行し、興行主として名古屋の奥村黄花園、大阪の浅野菊楽園、乃村泰資率いる乃村工藝社が、京成電鉄、京阪電鉄、南海電鉄などの遊園地などを中心として全国興行を牽引する。戦前は両国国技館や大坂・新世界ルナパーク、戦後は千葉県習志野市の京成谷津遊園、近年には日本三大菊人形と呼ばれる福島県二本松市、福井県越前市(旧武生市)、大阪府枚方市のひらかたパークのものが有名であった。しかしレジャーの様式の変化や、少子化による遊園地の経営状態の悪化などにより枚方市の菊人形が2005年限りで中止されるなど、近年の開催は減少傾向である。それでも二本松市や越前市のものは従来どおり開催されているほか、北見市・弘前城・名古屋城・吉野川市など、日本各地で菊人形の伝統を保っている。菊人形の題材はその年に放送されているNHKの大河ドラマが採用されることが多い。なお、枚方市の菊人形が中止になって以降、山形県南陽市で開催される菊人形が日本最古とされている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「菊人形」の詳細全文を読む
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