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菖蒲池古墳[しょうぶいけこふん]
菖蒲池古墳(しょうぶいけこふん)は、奈良県橿原市菖蒲町に所在する方墳である。国の史跡に指定。精巧な造りの家形石棺で知られる。平成19年(2007年)には見瀬丸山古墳や植山古墳、高松塚古墳などとともに、「飛鳥・奈良の宮都とその関連資産群」の構成要素の一つとして世界遺産暫定リストに記載された。 == 概要 ==
墳丘は封土の流出および後世の改変が著しく、横穴式石室の天井が露出している。墳丘の改変は藤原宮期頃に始まることが発掘調査で確認されている〔橿原市教育委員会 〕。 横穴式石室は玄室入り口および羨道部を欠くが、現存規模は長さ約7.3m、幅2.6m、高さ2.6mを測り、花崗岩の大石をもちいている。壁石間は漆喰が充填されている〔「日本古墳大辞典」292頁〕。 玄室内には主軸に沿って家形石棺2基が置かれている。ともに凝灰岩の刳抜式で、若干の違いはあるがほぼ同じ形に仕上げられている。石棺の蓋は寄棟造の精巧な物で、頂部に棟飾り風の突起をもつ。棺身にも柱や梁の浮き彫りを施している。また棺内に漆が塗られている〔。 本古墳は石棺構造、漆の存在などが注目され、7世紀中頃の築造と思われる〔。また築造から一世紀もたたないうちに改変が行われていることは、菖蒲池古墳の被葬者を考える上で興味深い材料である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「菖蒲池古墳」の詳細全文を読む
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