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菩提酛(ぼだいもと)は、清酒製造に使用される酛(酒母)の一種、およびその酛を用いて造る酒の製法(菩提酛仕込)である。 ==概要== 平安時代中期から室町時代末期にかけて、もっとも上質な清酒であった南都諸白のとりわけ奈良菩提山(ぼだいせん)正暦寺(しょうりゃくじ)で産した銘酒『菩提泉(ぼだいせん)』を醸していた。 時代が下るにつれ、やがて正暦寺以外の寺の僧坊酒や、奈良流の造り酒屋の産する酒にも用いられた。 室町時代初期『御酒之日記』、江戸時代初期『童蒙酒造記』などにその名を残し、当時の日本酒の醸造技術の高さを物語っている。 今日でいうザルの一種である笊籬(いかき)を使うことから「笊籬酛」とも呼ばれた。 1909年(明治42年)に「速醸酛」が開発され、菩提酛は大正時代には姿を消したと考えられてきた。しかし、昭和初期から奈良県神社庁の委託を受けて御神酒を造ってきた奈良県香芝市の醸造元大倉本家で、御神酒として作られる濁酒(どぶろくの一種)の製造に使われる特別な酒母が菩提酛であることが、2002年(平成14年)に判明した〔松沢一幸他 「菩提酛を用いた濁酒製造過程における成分の経時変化と微生物の消長」『日本醸造協会誌』第97巻第10号、2002年10月15日、734-740頁。〕。 1996年(平成8年)7月に奈良県内の醸造元と奈良県工業技術センター、菩提山正暦寺などが協力し「奈良県菩提酛による清酒製造研究会」が発足、1999年(平成11年)、正暦寺において菩提酛を復元した酒母を作り、醸造元各社がその酒母を使って清酒を醸造、製品化することに成功した〔住原則也 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「菩提もと」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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