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藤原定家自筆本源氏物語 : ウィキペディア日本語版 | 藤原定家自筆本源氏物語[ふじわらていかじひつほんげんじものがたり]
藤原定家自筆本源氏物語(ふじわらていかじひつほんげんじものがたり)とは、藤原定家により書写された源氏物語の写本のこと。「定家自筆本」などとも呼ばれる。 == 概要 == 藤原定家はさまざまな古典を書写し、本文を整えたことが知られており、源氏物語についても写本を作成したことが定家の日記「明月記」などの記述によって知られる。室町時代半ば以降主流となった青表紙本(この名称自体がこの藤原定家自筆写本に青い色の表紙が付されたとされることに由来するものであるが、現存する写本に付されている葵色の表紙はおそらくは後世になって付された物であると考えられるようになっている〔室伏信助「源氏物語の諸本 青表紙本の展望」『国文学解釈と鑑賞 別冊 源氏物語の鑑賞と基礎知識 29 花散里』至文堂、2003年(平成15年)7月8日、pp. 196-204。〕。)と呼ばれる本文系統の宗本にあたるものである。河海抄では「定家卿本」、光源氏物語本事では「京極中納言本」と呼ばれている。 定家の子孫は定家の孫の時代に3つに分裂し、財政的な面での基盤である領地(荘園)とともに家業である和歌・古典の家であるための基盤である貴重な古写本類も奪い合いになった。冷泉家と近かった京極為兼は定家自筆の源氏物語は「定家の子藤原為家の時代に失われた」としているが、冷泉家と対立した二条家の二条為世が『延慶両卿訴陳状』に収められた陳状で述べるところによれば「青表紙源氏物語一部」が存在しており、おそらくは冷泉家の関係者が持っているのだろうとしている。その後中世末期まではばらばらではあるもののそれなりに現存したと見られているが、現在では「花散里」「行幸」、「柏木」、「早蕨」、「野分」の5帖についてのみ定家自筆とされる写本が現存している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「藤原定家自筆本源氏物語」の詳細全文を読む
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