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蘇民将来[そみんしょうらい]
蘇民将来(そみんしょうらい、蘇民將來)とは日本各地に伝わる説話、およびそれを起源とする民間信仰である。こんにちでも「蘇民将来」と記した護符は、日本各地の国津神系の神(おもにスサノオ)を祀る神社で授与されており、災厄を払い、疫病を除いて、福を招く神として信仰される。また、除災のため、住居の門口に「蘇民将来子孫」と書いた札を貼っている家も少なくない〔藤巻(1999)〕。なお、岩手県県南では、例年、この説話をもとにした盛大な蘇民祭がおこなわれる。陰陽道では天徳神と同一視された。 == 説話 == 古くは鎌倉時代中期の卜部兼方『釈日本紀』に引用された『備後国風土記』の疫隈国社(えのくまのくにつやしろ。現広島県福山市素盞嗚神社に比定される〔素盞嗚神社境内に末社として疫隈国社も鎮座する。〕)の縁起にみえるほか、祭祀起源譚としておおむね似た形で広く伝わっている。 すなわち、旅の途中で宿を乞うた武塔神(むとうのかみ、むとうしん)を裕福な弟の将来(『備後国風土記』では「或本作巨旦將來也」とあり、巨旦将来〈こたんしょうらい〉と表記され、金神のこととされる)は断り、貧しい兄・蘇民将来は粗末ながらもてなした。後に再訪した武塔神は、弟将来の妻となっていた蘇民の娘に茅の輪を付けさせ、それを目印として娘を除く弟将来の一族を滅ぼした。武塔神はみずから速須佐雄能神(スサノオ)と正体を名乗り、以後、茅の輪を付けていれば疫病を避けることができると教えたとする。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「蘇民将来」の詳細全文を読む
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