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虎丸[とらまる]
虎丸(とらまる)は、日本で建造された最初の機械動力付き鋼鉄製石油タンカーである。1908年に日立造船の前身である大阪鉄工所で建造された。 == 船歴 == 「虎丸」は、1908年(明治41年)9月に、大阪鉄工所で、スタンダード石油の発注により建造された。石炭燃料のレシプロエンジンを動力とした船尾機関型船体で、船体材質は鋼鉄である。タンカーとしてはごく小型の沿岸用で、総トン数531トン、タンク容量は400トンである〔。本船以前に日本で建造されたタンカーとしては、1907年(明治40年)または1908年に新潟鐵工所が国油共同販売所(日本石油と宝田石油が共同設立)向けに建造した「宝国丸」(94総トン)があるが、船体は鋼鉄製でも推進方式はスクーナー型の帆船であった。したがって、本船が、機械動力付きのものとしては初の日本製の鋼鉄製タンカーということになる〔松井(1995年)、4頁。〕。 1915年(大正4年)に、スタンダード石油から日本石油に売却された。その後、山陽燃料、佐野安造船所と船主を転々と変え、最終的に宇和島運輸が取得した〔。船主が宇和島運輸となっている1939年(昭和14年)時点では、用途種別がタンカーではなく貨物船となっており、登録総トン数も531トンから500トンに変わっている〔。 「虎丸」の最期は、太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)5月6日に〔船舶運営会 『喪失船舶一覧表』 JACAR Ref.C08050010000、画像45-46枚目。〕、朝鮮半島の木浦南西8海里(約15km)付近の洋上で〔、アメリカ海軍の陸上航空機の空襲を受けて撃沈された〔Cressman, Robert J., ''The Official Chronology of the US Navy in World War II'', Annapolis: MD, Naval Institute Press, 1999, Chapter VII .〕。ただし、松井(1995年)では喪失日が5月16日となっている〔。また、最終時の船名を「第一虎丸」とする資料もある〔。
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