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蛇と梯子(へびとはしご)は、主に欧米で古くから親しまれている子供向けのボードゲーム。英語では Snakes and ladders または Chutes and ladders と呼ぶ("Chutes" はダスト・シュートなどの物を下に送る機構全般を指す言葉)〔About.com - Chutes and Ladders 〕。2人以上で遊び、格子状に区切ってそれぞれのマスに番号を振ったゲーム盤を使う。ゲーム盤には、任意の2つのマスをつなぐ梯子や蛇がそれぞれいくつか描いてある。マスの数は特に決まっておらず(普通は8×8、10×10、12×12のいずれか)、蛇や梯子の数や配置も決まっていない。それらはプレイ時間に影響を与える要素である。全体としてこのゲームは吸収的マルコフ連鎖の状態で表すことができる。 イングランドで以前から ''Snakes and ladders'' として売られていたが、Milton Bradley がアメリカ合衆国で「イングランドの有名な室内競技を……改良した新版」として ''Chutes and ladders'' として紹介した〔。単純で抜きつ抜かれつの展開の面白さから幼い子供に人気がある。しかし、完全に運任せで熟練してもうまくなることはないため、大人向けではない。 == 歴史 == 蛇と梯子はインド発祥のゲームで、Vaikuntapaali または Paramapada Sopanam(救済への梯子)という道徳に基づくゲームが元になっている。それがイングランドに伝わって「蛇と梯子」になり、1943年に Milton Bradley がアメリカ合衆国に紹介することになった〔。 このゲームは古代インドでは Moksha Patamu という名で広く親しまれていた。そのジャイナ教版である Gyanbazi は16世紀に遡る。また、ヒンズー教の日常生活での教えを反映した Leela と呼ばれるゲームも同じである。このゲームの仕組みに触発され、1892年ヴィクトリア朝のイングランドでその新たなバージョンのゲームが考案された。考案者はゲーム用品会社 Jacques of London のジョン・ジャックとも言われている。 Moksha Patamu はヒンズー教の教えを子供たちに教えるために考案されたと見られている。その教えとは「因果応報」である。梯子は寛容さや信頼や謙虚さといったことから発する善行を表し、蛇は欲望や怒りや殺人や窃盗といった悪行を表している。このゲームは、人が善行を実行することで救済(Moksha=解脱)を得るのに対して、悪行を実行するとより惨めな生命形態に輪廻転生(=Patamu)するということを表している。梯子(善行)は蛇(悪行)よりも数が少なく、善行を積むことが悪の道へ落ちていくより難しいことを表している。100番のマスに到達すると解脱が達成される。蛇と梯子はアーンドラ・プラデーシュ州では Vaikuntapali と呼ばれている。 もともとのゲームで美徳が描かれたマスとしては、信義(12)、信頼(51)、寛大さ(57)、知識(76)、禁欲(78) があり、悪徳が描かれたマスとしては、反抗(41)、虚栄(44)、俗悪(49)、窃盗(52)、嘘(58)、酩酊(62)、借金(69)、激怒(84)、貪欲(92)、思い上がり(95)、殺人(73)、情欲(99) がある〔History & Rules of Snakes and Ladders,(Games from Everywhere. )〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「蛇と梯子」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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