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蛮講 : ウィキペディア日本語版
ビン語[びんご]

閩語(びんご)とは、シナ・チベット語族シナ語派言語の一つあるいは一群である。中華人民共和国福建省広東省東部及び西南部、海南省浙江省南部、中華民国シンガポール共和国マレーシアタイ及び各国の華僑華人の一部の間で使用される。中でも福建省が主地域であるため(広義の)福建語と呼ばれることもある。推定使用人口は7000万人程度である。閩語の各方言の差異は大きく、しばしば会話に支障がでるため、別々の言語とすることもある。
==系統==
中国のシナ語派の諸言語は、国単位での分布があること、同系の共通語である普通話が存在すること、漢字という共通の正書法が存在することなどから、伝統的には中国語(漢語)という単一言語とし、各言語を十大方言もしくは七大方言として扱ってきた。
しかし、近年、タイ・カダイ語族、ミャオ・ヤオ諸語、オーストロアジア語族オーストロネシア語族など近縁、近隣の言語集団との対照研究や考古学、人類学などとの学際的研究も進んだ結果、閩語、粤語呉語など、かつて方言とされたものが、口頭言語としては互いに通じないばかりでなく、その違いが基層言語の違いであることも判明し、ゲルマン語派内の相互の違いに匹敵することから、単一言語ではなく、複数言語の集合体と考えるのが、海外の学者の間では一般的になった(王育徳橋本萬太郎諏訪哲郎、 Oi-kan Yue-Hashimoto, ジェリー・ノーマンポール・K・ベネディクトなど)。そしてこの集合体を漢語諸語(シナ諸語)という名前で呼ぶ場合もある。
この中で、閩語(広義の福建語)とその他の漢語諸語(中国語の方言)との隔たりは大きい。王育徳の研究 (1960) によれば、閩南語アモイ方言の場合では、スワデッシュの基礎単語200語で比較した場合、北京語との類似性(同源語)は 48.9% に過ぎず、これはドイツ語英語の 58.5% よりも少ない、つまり遠い。また、呉語蘇州話とでは 51.40% 、広東語とでは 55.31% 、比較的近い客家語とでも 58.65% しか類似性はない。中華人民共和国の言語学者の研究(鄧曉華、李如龍、倪大白など)でも、漢語が単一の言語ではなく、特に広義の福建語がその中でも特異な性質を持っていることが指摘されている。
また、広義の福建語はさらに主に 5 方言に分かれ、他に明確に分類できない 2 方言グループがある。これらは、たとえ語彙が同じでも発音の差も大きく、会話するのには困難が大きく、一般に相互に通じないとされる。このため、別々の言語とすることもある。
*閩北語 - 建甌、松渓、政和、建陽、崇安など
*閩東語 - 福州福清、古田、福安、蛮講 など
*莆仙語 - 莆田、仙游など
*閩南語 - 廈門、泉州、漳州、竜岩、潮州、雷州、海口、台南など
*閩中語 - 永安、三明、沙県など
*大田土語、尤渓土語 - 大田、尤渓。上記5方言に囲まれた山間地域で、分類が困難。
*閩贛語 - 邵武、光沢、建寧、泰寧。江西省贛語との混合方言。さらに、順昌、将楽、明渓は、閩、贛、客家の三方言が混合した過渡的方言とされる。
閩南語は、福建省以外でも話されており、広東省の東部沿岸で話される潮州語、広東省西南部の雷州語(海南語、潮州語と近い)、海南省で話される海南語、浙江省南部で話される浙南閩語がある。
また、閩東語に属し、浙江省南部で話される蛮講などがある。
逆に、福建省西部の長汀、上杭、連城、武平、永定、寧化、清流などでは、客家語が用いられており、南平には北方方言の方言島がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ビン語」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Min Chinese 」があります。



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