|
食(しょく、、ギリシア語 εκλειπσισ「力を失う」の意に由来)とは、ある天体が別の天体の動きによって隠される天文現象である〔康煕字典「食」の項:又日食,月食。《易·豐卦》月盈則食。《春秋·隱三年》日有食之。〕。蝕とも〔康煕字典「蝕」の項:《玉篇》日月蝕也。《釋名》日月虧曰蝕,稍小侵虧如蟲食草木之葉。《漢書·韋昭註》虧敗曰蝕。《晉書·天文志》十煇,五曰闇,謂日月蝕。或曰脫光也。〕。 食は移動する天体の動きに従う光量の変化として観測される。観測者が、光源天体からの光を隠す天体を見ているのか、光を隠している天体が別の天体表面に投射した影(像、写像)を見ているのかによって区別できるが、どちらも食と呼ばれている。 区別されるときは、前者は「掩蔽」(例:日食)といい、後者は影による食(例:月食)という。掩蔽のうち、隠す天体が隠される天体に比べ極端に視直径が小さい場合を通過といい、隠されるほうの天体が太陽の場合を特に日面通過という。 食を説明するときは、概ね観測者を地球に置くことが多かったが、探査機の開発により、地球外での観測も可能となっている。地球上で日食が起きているとき、これを月面から見るとすると地球上に「影による食」が見える。また、地球上から月食が見られているとき、これを月面上の「影による食」の部分で日食が起きている。 「食」は食物を囓った痕が歯型により残った湾曲した形に因むが、日食・月食以外にはその意はほとんどない。日食や月食が起きるしくみが知られていなかった時代には、インドなどではラーフやケートゥなどの見えない星が食の原因と説明されていたことがあった。 英語「エクリプス」は天文以外の他分野でも用語として用いられている。 == 掩蔽による食 == === 太陽によっておこる食 === 原理的に、ある天体の光を太陽が隠すことは起きているが、光度の差が大きすぎるために観測された事例はほぼない〔日食の際に太陽と視野方向が近接する恒星からの光が、太陽の重力によって曲げられることが一般相対性理論の証明として用いられたことはある。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「食 (天文)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Eclipse 」があります。 スポンサード リンク
|