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『血とバラ』(原題: ''Et mourir de plaisir'')は、1960年に製作されたフランス・イタリア合作映画。 ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュの小説『カーミラ』を下敷きにしている。 == ストーリー == 森に囲まれたイタリアの名門カーンスタイン伯爵家の屋敷に、イタリア一と謳われる花火の専門家ルッギエリが招かれていた。当主のレオポルド・デ・カーンスタイン(メル・ファーラー)はフィアンセのジョージア・モンテベルディ(エルザ・マルティネッリ)、いとこで幼馴染のカーミラ・フォン・カーンスタイン(アネット・ヴァディム)をはじめとした知己縁者を紹介した上で、フィアンセのために開く仮装パーティの趣向として仕掛け花火を依頼した。ルッギエリは、館から400 - 500メートルは離れた教会のある丘の斜面に建つ高い塔を利用し、光の滝を演出したいというプランを述べた。すると、その場に居合わせた人々は一様に微妙な表情を浮かべた。その場所はカーンスタイン家の墓地であり、吸血鬼の伝説が語り継がれる土地でもあった。代々カーンスタイン家の人々は吸血鬼と言われてきたが、1765年に農民たちが謀反を起こし、カーンスタイン家の先祖たちの墓を暴いて胸に杭を打ち込んだという。しかし当時の当主ルードヴィッヒは、結婚式の当日に亡くなったいとこのミラーカと永遠の愛を誓い、彼女の墓を隠したためにミラーカは滅びなかった。その後、ミラーカを裏切ってルードヴィッヒは他の女性と2度婚約したが、相手の女性はことごとく結婚式の直前に亡くなった。今もその部屋に残るミラーカの肖像画は、カーミラと瓜二つであった。吸血鬼の証として、ミラーカが手に持つバラは枯れて色褪せていた。その時、あたかもミラーカが舞い戻って来たかのようにカーテンが揺らぎ、カーミラはレオポルドがルードヴィッヒにそっくりだと宣言する。 仮装パーティの夜、お天気屋ゆえか不機嫌になっていたカーミラはパーティに顔を出さず、自室で飲んだくれていた。レオポルドは床に落ちていた赤いドレスを投げ付け、10分以内に着替えて降りて来いと言い放って出て行ったが、カーミラはドレスを投げ捨て、ミラーカの肖像画に描かれていた花嫁衣裳の保管場所へと向かった。レオポルドとジョージアが祝福される中、カーミラはミラーカの肖像画と同じドレスをまとい、肖像画の脇に立った。不穏な空気が流れたが、ジョージアはカーミラをミラーカと紹介し、「以前はカーンスタインの婚約者を葬って来たが、今夜は私と友達になりに来てくれた」と語った。やがて仕掛け花火が始まり人々は見入っていたが、突然激しい爆発が起こってパニックとなった(後に、戦時中にドイツ軍の仕掛けた地雷が誘爆したものと判明する)。この爆発により塔が崩れ落ち、隠されていたミラーカの墓が露わとなった。カーミラが導かれるようにミラーカの大理石の棺に辿り着き、手を触れると女性の身体を模した蓋が動き始め、中から何者かがカーミラに迫った。 明け方ジョージアの部屋で眠っているカーミラが発見され、レオポルドは彼女の部屋まで運ぶ。ジョージアがカーミラを覗き込むといきなり手を掴まれたが、その手は氷のように冷たかった。この後、カーミラに不可解な変化が幾つも起こる。生まれる遥か前の出来事に関して該博な知識を披瀝し、もはや誰一人覚えていないと思われる古いダンスを踊ってみせた。その代わり、カーミラは知っているはずのことを忘れてしまっていた。得意だった乗馬もできなくなり、しかも馬がカーミラに異常な恐怖を示したのである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「血とバラ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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