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血管造影 : ウィキペディア日本語版
血管造影[けっかんぞうえい]

血管造影(けっかんぞうえい、)または血管造影法(けっかんぞうえいほう、)は、生体器官(特に動脈静脈心腔など)の血管内部またはルーメンの状態を可視化する医用画像処理技術。一般に、体の大きな血管、たとえば足の付け根、肘、手首などの動脈からカテーテルという細い管を目的の臓器に誘導し、X線が透過しない造影剤(ヨード造影剤)を血管内に注入した後、蛍光透視法のようなX線を用いた画像処理を行う。血管や腫瘍などを詳しく検査する方法であると同時に、この手法を用いて治療を行うこともある。英語のAngiographyはギリシャ語の「angeion」(血管)と「graphein」(記述、記録)に由来する。日本では「アンギオ・グラフィー」もしくは単に「アンギオ」と呼ばれることもある。本来、血管造影はX線写真を意味していたが、現在ではCT血管造影や磁気共鳴血管造影などの新しい画像処理にも用いられる。

==歴史==
1927年、ポルトガルの神経科医エガス・モニスは、像の陰影で脳の腫瘍や動静脈奇形などの神経性の病気の原因を診断する方法として脳血管造影法を開発した。モニスは一般にこの分野でのパイオニアとして語られる。彼は1927年に最初の脳血管造影をリスボンで行った。続いてレイナルド・C・ドス・サントス(Reynaldo Cid dos Santos)という医師が同じくリスボンで1929年に初の大動脈造影を行った。1953年に新たなカテーテル挿入法としてセルジンガー法が確立されてからは、鋭利な針を血管内に残す必要がなくなったため、施術の安全性が各段に増した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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