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数学における行列要素(ぎようれつようそ、)または成分 は、群上の特別な形の函数で、その群の線型表現と付加的なデータに依存するものである 有限群に対する行列要素は、その群の元の特定の表現に関する作用に対応する行列の成分として表すことができる。 リー群の表現の行列要素は、特殊函数論と緊密な関係を持ち、理論の大部分を統一的に扱う方法を与える。行列要素の増加性質は、局所コンパクト群(特に簡約実および ''p''-進群)の既約表現の分類において重大な役割を持つ。行列要素を用いた方法論は、モジュラー形式の概念に莫大な一般化をもたらした。別な方向では、ある種の力学系の持つ混合性質が、適当な行列要素の性質によって制御される。 == 定義 == 群 ''G'' の、ベクトル空間 ''V'' 上の線型表現 ρ の行列要素とは、群 ''G'' 上で定義された : ''f''''v'',η(''g'') = η(ρ(''g'')''v'') の形の写像 ''f''''v'',η を言う。ここで、''v'' は ''V'' のベクトル、η は ''V'' 上の連続線型汎函数で、''g'' は ''G'' の任意の元である。行列要素は ''G'' 上で定義され、スカラー値をとる函数となる。''V'' がヒルベルト空間ならば、リースの表現定理により、任意の行列要素は内積を用いて、適当なベクトル ''v'', ''w'' に対する :''f''''v'',''w''(''g'') = 〈''w'', ρ(''g'')''v''〉 なる形に書くことができる。 ''V'' が有限次元のときは、''v'' と ''w'' を標準基底からとれば、行列要素は実際に、行列の決まった場所の成分を与える函数として与えられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「行列要素」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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