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行司 : ウィキペディア日本語版
行司[ぎょうじ]


行司(ぎょうじ)とは、相撲において取組の有利・不利を判断し、勝者を判定する役目の者である。
== 概説 ==
大相撲においては、行司は勝負が決まった段階で、どちらの力士が勝ったかを軍配によって示す。行司の判定に対して、勝負審判などが異議を申し立てた場合には物言いとなり、協議がなされる。負傷などが原因でどうしても勝敗の判定を行うことが出来ない場合、土俵際に控えている別の行司が負傷した行司に代わって勝敗を軍配で示す。
行司は、他競技でいうところの主審レフェリーなどに相当すると言われるが、行司はあくまでも一次的に取組の勝敗を判定する者であり(アマチュア相撲では、この役割を行う者を他競技のように「主審」と呼ぶ)、取組の進行及び勝敗の最終的な決定権は勝負審判にある。行司は、取組中の反則の有無は審査しないほか、同体の判定はできない、物言いとなった際には意見を述べることはできても最終的な評決には加わることができない等、近代スポーツであれば当然主審に与えられるべき権限が行司にはない。実際、高位の行司であっても勝負審判に対して強く自らの判定の正当性を主張することは稀である。
取組中に「発気揚々」(はっけよい)「残った残った」などの取組中の力士に声を掛ける、観戦の邪魔にならないように移動する、力士の緩んだ廻しを締め直す(まわし待った)、力士の外れたさがり土俵の外に除ける、水入りの場合に両者の立ち位置や組み手などを決める、など土俵上の力士の所作について様々なことをこなさなければならない。勝負規定上は取組進行役としての役割が最も重要である。
土俵上での役割に加え、他にも番付を書く、決まり手をアナウンスするなどの仕事がある(後述)。
力士同様、行司も各相撲部屋に所属する(ただし、1957年から1973年まで、行司部屋として独立していた時期があった)。行司の定員は45人。採用資格は義務教育を修了した満19歳までの男子。格の上下差が顕著な相撲界においては行司も例外ではなく、『審判規則』第20条により裁く階級によって行司の装束も大きく変わる。『審判規則』第1条により直垂烏帽子の着用(1910年(明治43年)5月に袴から変えた)と軍配を持つことが決められている。
定年(停年)は65歳で、2015年より規定が変わって、定年日が本場所途中であっても、定年日を迎えた場所の千秋楽まで職務継続が可能となった。従前は、1月場所後に役員選挙がある際、役員選挙権のある立行司は春場所前の2月の定年日まで職務に就いていたが、通常は定年日を迎える直前の本場所千秋楽で引退し、後継者に引き継ぐのが慣例となっていた。
最高格である立行司は、短刀〔相撲記者の佐々木一郎が伝えたところによると、短刀を調達した際には銃刀法違反にならないように届け出を行う必要があるとのことである。〕を差している。これは、軍配を差し違えてしまった場合には切腹するという覚悟を示したものとする説があり、差し違いを犯してしまった立行司は実際に切腹をすることこそないものの日本相撲協会進退伺いを出すことが慣例となっている。ただし、35代木村庄之助はかつて行司を行っていたのが武士だったことから、帯刀はその名残に過ぎないと説明している〔佐藤祥子取材・構成「土俵で見た朝青龍の凄味 木村庄之助」『文藝春秋』2008年5月号、p.209〕。現在までのところ差し違いを犯した立行司の進退伺いが実際に受理されて退職した例はないが、25代木村庄之助が進退伺いを拒否したために謹慎処分を受け、翌場所前に廃業した事例はある。差し違いそのものよりも慣例を破ったことが問題視されたことが分かる(物言い#ビデオ判定も参照。ただし、この事例は行司のストライキ決行直後という事情もあった)。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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