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装飾花 : ウィキペディア日本語版
装飾花[そうしょくか]

装飾花(そうしょくか、英語:ornamental flower)とは、特殊化したの型である。たとえば一つの花序で周辺部の花のみに花弁が大きく発達している場合に、そのような花をこう呼ぶ。花序全体を目立たせ、訪花動物を誘引する効果があると考えられる。
== 具体例 ==
たとえばアジサイの場合、個々の花は4枚の花弁状の構造(実際には萼片)が大きく広がって平面を作り、そのような花が多数集まってくす玉のようになっている。このような花には果実を生じず、これは花の雄しべ雌しべが不完全だからである。
実は、アジサイのこのような姿は人工的な品種改良の過程で出来たものである。野生種であるガクアジサイではこのような花は花序の周辺部のみにある。それ以外の花はこのような花弁状の構造は見えない代わりに、遠目には目立たないが4枚の萼片の他に5枚の花弁、10本の雄しべと1本の雌しべを持ち、完全な花の形をしている。これに対して花序の周辺の花では萼片が大きく発達する代わりにそれ以外の要素は不完全となっている〔大場(1997),p.292〕。これは生殖器官としての花の機能を失い、訪花動物を誘引するための構造のみが発達しているものであり、これを装飾花という。
なお、アジサイの場合、花序を構成する花全てがこの装飾花に変化したものである。この場合、元来の形である装飾花が周辺のみに生じるのを『萼咲き』というのに対して、全てが装飾花になったものを『手まり咲き』と言う〔上町・西尾(2005)p.435〕。

File:Gakuajisai6213.jpg|ガクアジサイ
両性花では雄しべがよく見える。
装飾花では花は開いていない
File:Hortensia (Hydrangea macrophylla), Calatayud, España 2012-05-16, DD 03.JPG|アジサイはすべて装飾花からなる


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「装飾花」の詳細全文を読む



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