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補中益気湯[ほちゅうえっきとう]
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は、漢方方剤の代表的な処方。元気がなく疲れやすい、虚弱体質など気虚症状に用いられる。近年、アトピー性皮膚炎にも効果があることが報告された〔補中益気湯の臨床研究報告 2009年6月クラシエ薬品 〕。 ==概要== 漢方の古典である中国の医書『内外傷弁惑論』(1247年)に記されている補気剤の代表的処方であり「医王湯」の別名を持つ。 金元時代の名医である李東垣(杲)(1180年-1251年)により『脾胃論』(1249年)において記された処方である。当時の中国は戦乱が続き民衆は飢えと疲労で心身ともに疲弊しきっていた。熱性疾患で多くの人が死亡した。その疾患を治療する目的で李東垣の師である張潔古の処方に工夫を加え完成したのが当薬であると言い伝えられる。 李東垣は、脾胃、すなわち消化器官および代謝機能を行う器官が人の健康維持に最も重要なものと考え、病気の回復、予防、その他の臓器の機能の正常化は、脾胃の機能にかかっていると考えた。熱性疾患も脾胃の調理を最優先すべきと考えその方法をとった。 補中の「中」とは、漢方では腹部を差す。中を補う、すなわち胃腸の働きをよくすることで体力を回復をさせ、疲れ、食欲不振、胃弱、胃アトニー、夏ばて、こじらせた風邪、痔、または病中、病後、手術後などの弱った体力を回復させる。また、内臓全体を持ち上げる作用があるとされる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「補中益気湯」の詳細全文を読む
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