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補数(ほすう;''complement'')とは、ある基数法において、ある自然数 a に足したとき桁が1つ上がる(桁が1つ増える)数のうち最も小さい数をいう。コンピュータが加算処理で正の数の減算(負の数の加算)を行う際に利点がある。 == 定義 == ''b'' 進法において、自然数 ''a'' を表現するのに必要な最小の桁数を ''n'' としたとき、 * を 「''b'' 進法における ''a'' に対する基数の補数(''b'' の補数)」 * を「''b'' 進法における ''a'' に対する減基数の補数(''b - 1'' の補数)」 という。 例えば、10進法において、自然数 61 に対する基数 10 の補数は である。また、2進法において、自然数 に対する基数 2 の補数は である。 定義したように考えると、''a'' の基数の補数と ''a'' とを足すと、桁数が1つ増える最小の自然数()となり、''a'' の減基数の補数と ''a'' とを足すと、桁数が増えない最大の自然数()となる。 基数 ''b'' が文脈上明らかなときには、「''b'' 進法における」という表現はしばしば省略される。 しかし、基数が明らかでないときに省略すると、「 の補数」と表現した場合、 進法における減基数の補数と 進法における基数の補数のいずれを指すのか曖昧になる(これらの値は必ずしも等しくない)。例えば、単純に「9の補数」と表現すると、「10進法における減基数(としての9)の補数」なのか「9進法における基数(である9)の補数」なのか判別できない。 一方、「基数の補数」や「減基数の補数」という用語を用いればこのような意味での曖昧さはない。 英語であれば、例えば nines' complement と nine's complement のように書き分けて一応の区別が可能(Knuth の文献を参照)である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「補数」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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