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視覚支援学校 : ウィキペディア日本語版
特別支援学校[とくべつしえんがっこう]
特別支援学校(とくべつしえんがっこう)とは、障害者等が「幼稚園小学校中学校高等学校に準じた教育を受けること」と「学習上または生活上の困難を克服し自立が図られること」を目的とした日本学校である。
個別の学校名の末尾が盲学校(もうがっこう)・聾学校(ろうがっこう)・養護学校(ようごがっこう)であるものもあるが、これらも学校教育法における特別支援学校である。なお、2007年3月31日以前は、盲学校・聾学校・養護学校(これらを包括して、特殊教育諸学校と称していた)は、特殊教育(現在の特別支援教育)を行う学校として個々の学校種として法令に規定されていたものの、2007年4月1日からは同一の学校種となった。
== 概要 ==

=== 特別支援学校の制度 ===
特別支援学校は、視覚障害者聴覚障害者知的障害者肢体不自由者、または病弱者身体虚弱者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校または高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上または生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的としている(学校教育法第72条)。教育活動は、特別支援教育の理念に則って行われる。
特別支援学校には、幼稚部小学部中学部高等部、「高等部の専攻科」があり、入学資格はそれぞれ幼稚園小学校中学校高等学校、「高等学校の専攻科」に準じている。
学級には、単一の障害を有する幼児児童生徒(以下、本項では生徒)で構成される「一般学級」と、複数の障害を有する生徒で構成される重複障害学級がある〔京都市は除く。〕。1学級の定員は15名〔千葉県等、定員を15名より少なくしている自治体もある。〕で、複数の教員が担任することが多い。また自宅からの登校が困難でなおかつ重度の障害児の為に、教員が生徒の自宅へ出向く訪問学級を置いているところもある。さらに短期間ながら医療的支援を必要とする場合に、そのような機能を持つ別の特別支援学校への一時的な転学も珍しくはない。
学校教育法の改正によって、2007年3月31日まで「盲学校」「聾学校」「養護学校」に区分されていた制度は、2007年4月1日から「特別支援学校」に一本化された。この名称の変更は、各学校間の機能的差異にもとづく区分を名目上撤廃するものである。そこで各特別支援学校においては、文部科学大臣の定めるところにより、視覚障害者聴覚障害者知的障害者肢体不自由者、病弱者(身体虚弱者を含む)に対する教育のうち、当該学校が行うものを明らかにするものとされている(学校教育法第73条)。またこれらの教育は、障害の種類によらず一人一人の特別な教育的ニーズに応えていくという特別支援教育の理念に基づきおこなわれるとされる。異なった2種以上の障害者等に対する教育を行っても良い。ただし、公立学校においては、教職員への労務費を法律に基づいて厳格に計算しなければならないため、主として行う教育が定められる〔公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和33年法律第106号)、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律(昭和36年法律第188号)など〕。なお、複数の教育領域を1校で扱っている学校は「併置校」と呼ばれる(ただし、複数の教育領域を扱っていることを標榜していても、実情としては1つに偏っている場合は、「併置校」という扱いは受けない)。
また、特別支援学校は在籍する生徒に教育を施すだけでなく、地域の幼稚園、小・中・高等学校に在籍する生徒の教育に関する助言・支援、いわゆる「センター的機能」も担うよう定義されている〔学校教育法第74条〕。従来の障害〔視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由・病弱・情緒障害〕に加えて、発達障害文部科学省では学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症等を総称して「発達障害」と定義している。文部科学省ホームページ - 「発達障害」の用語の使用について 〕などの子どもたちにも、地域や学校で総合的で全体的な配慮と支援をしていくことになる〔しかし、地域のセンター的な機能を人員の配置が不十分なままに求めているとの指摘がある。〕。だが、実際に発達障害の児童・生徒をどの教育領域の特別支援学校で対応するかが明確ではないという指摘もある(知的な遅れがないから、知的障害の学校ではなく、また肢体不自由でもないから残る病弱〔ただし、発達障害に起因する精神疾患をもよおしている場合は、身体虚弱を含めた病弱という扱いは可能。〕、とする専門家もいるが、定義自体はなされていないため、そのカテゴリ化も不明確なままである)。
小学部・中学部の在学者の年齢は小学校・中学校よりも幅広いことが多い。意図的に高年齢の生徒を迎え入れている例もあるなど、年齢主義の影響から脱している部分も多い。小学部に学齢超過者が在籍している例も見受けられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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