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評決[ひょうけつ]
『評決』(ひょうけつ、原題: ''The Verdict'')は、1982年制作のアメリカ映画。シドニー・ルメット監督作品。医療過誤訴訟を主題とした法廷もの。初老の弁護士を演じたポール・ニューマンの演技が高く評価されている。 == 概要 == 1980年に発表されたバリー・リードの同名のベストセラー小説が原作である。リードはボストンを拠点にした著名な弁護士であり、小説は彼が実際に見聞した医療過誤訴訟をモチーフにしたものであった〔''HOLLYWOOD BACKSTORIES: THE VERDICT''(『評決』製作の模様を扱ったドキュメンタリー、20世紀フォックス版DVD収録)〕。 映画は当初、アーサー・ヒラー監督、ロバート・レッドフォード主演を予定していた。しかしヒラーが創作上の意見不一致を理由に降板し、レッドフォードもイメージに合わないアルコール依存症の人物を演じることに難色を示したため、企画は頓挫した〔“A CASE OF TRIAL AND ERROR”(20世紀フォックス版DVD付録の小冊子より)〕。脚本もスタッフを満足させるものがなかなか完成せず、途中で何回も書き直されることになった。最終的に、監督にはシドニー・ルメットが、主演には、レッドフォードとジョージ・ロイ・ヒル監督の下で2度共演したことのあるポール・ニューマンが起用されて撮影が開始された。監督に決定したルメットが選んだ脚本は、皮肉にも最初に没になったデヴィッド・マメットのものだった。 映画は1982年12月8日に全米で公開され、興行的にも批評的にも成功を収めた。本作でニューマンが見せた演技は、彼の最高のパフォーマンスの一つだとして批評家たちから広く賞賛を集めた。ニューマンは映画中の彼の役柄について、「自分の長いキャリアの中で初めてポール・ニューマン以外の人物を演じた」ものだと述べた。同年度のアカデミー賞で作品賞を含む5部門にノミネートされたが、『ガンジー』相手に苦戦し、受賞には至らなかった。 カトリック教会が設立した病院で起きた医療過誤を扱ったため、映画が教会関係者や医療関係者に対する攻撃になっているという指摘もなされた。ニューマンは、作品のテーマは一人の人間の贖罪であると述べて、それらの指摘に反論した〔''THE MAKING OF THE VERDICT''(『評決』製作の模様を扱ったドキュメンタリー、20世紀フォックス版DVD収録)〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「評決」の詳細全文を読む
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