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語形融合(ごけいゆうごう、)とは、1 つのパラダイムの中に、複数の同音の語形が体系的に存在することである〔。単に融合とも言う。 たとえば、ドイツ語のあらゆる動詞の現在時制のパラダイムにおいて、一人称複数形と三人称複数形は同音であり、文法的にもこれらの語形は一体となっている(後述)。このような場合、これらの語形は融合している、と言う。 ==語形融合の基準== ドイツ語の動詞の現在時制のパラダイムでは、一人称複数形と三人称複数形が同音である。たとえば、表 1 の ''spielen'' ‘play’ の例では、これらの語形は両方とも ''spielen'' となる。しかしそれだけではなく、多くの場合、三人称単数形と二人称複数形も同音(表 1 では ''spielt'')となる。 ただし、この場合、一人称複数形・三人称複数形が同音 (''spielen'') であることと、三人称単数形・二人称複数形が同音 (''spielt'') であることの間には、次のような違いがある。そのため、前者は語形融合の例であるが、後者は単なる偶然の一致と考えられる〔。 まず、前者の組み合わせは、あらゆる動詞のパラダイムで同音になるが、後者の組み合わせは、一部の動詞のパラダイムでは同音にならない。たとえば、''geben'' ‘give’ のように、二人称単数形と三人称単数形で語幹が母音交替する動詞では、三人称単数形は ''gibt''、二人称複数形は ''gebt'' となり、同音にならない。 また、これに関する違いは文法的にも認められる。例文 (1) のように、「A または B」という意味の名詞句が主語の場合、動詞は A と B の両方に人称・数が一致しなければならない。(1) では、A も B も三人称単数なので、動詞の形は三人称単数形 ''spielt'' となる。 一方、例文 (2) では、一人称単数と二人称単数の組み合わせなので、どちらにも同時に一致するということはできない。そのため、一人称単数形 ''spiele'' も、二人称単数形 ''spielst'' も使えない。 ところが、例文 (3) のように、一人称複数と三人称複数の組み合わせの場合、動詞は一人称複数形=三人称複数形の ''spielen'' になる。このことは、これらの語形が融合していることを示している。 逆に、三人称単数と二人称複数の場合、語形が同音でも ''spielt'' を使うことはできない。これは、これらが偶然同音なだけで、異なる語形であることを示している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「語形融合」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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