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誤用[ごよう]
誤用(ごよう、英語:Misuse)とは、通常言葉について言われ、ある言葉の伝統的・慣用的な意味や用法とは異なる、間違った意味や用法でその言葉が使用されることを言う〔大辞林第二版「誤用」 2009年10月28日閲覧。〕。 言葉や単語の意味における誤用以外に、ある特定の目的や用途を持つ物品や道具などが、本来の用途以外の目的などで使用される場合にも誤用ということがある。 == 概説 ==
=== 言葉の後天性 === 人間において、言語の普遍的な構造は先天的なものであるが〔「IV 言葉・表現・思想」『岩波講座哲学・言語』、pp.137-139。チョムスキーは、個々の言語(個別言語)に共通する「普遍構造」を前提し、これを深層構造と呼ぶ。〕、個別言語が存在することからも分かる通り、現実に使用される言語は後天的に学習され〔「III 思考と言語」『岩波講座哲学・言語』、p.101。この章の筆者大出晃は、「先天的」ではなく、「本能的」と述べている。〕、フェルディナン・ド・ソシュールが述べた通り、シニフィエ(言葉・記号の概念=意味内容)とシニフィアン(知覚可能な記号の形態〔すなわち、聴覚イメージ等。〕)のあいだの関係は恣意的である〔「IV 言葉・表現・思想」『岩波講座哲学・言語』、p.150。「記号の恣意性」。〕 〔「IV 言葉・表現・思想」『岩波講座哲学・言語』、p.151。「シニフィエとシニフィアン」。〕。 人間にとって言語を習得することは、それに必要な言語習得能力は先天的で共通のものとはいえ、ひとりひとりが個別的に文法構造や単語や、その単語の意味・用法を学習する過程になる〔。イヌとネコはどう違うのかは、言葉(記号)それ自体を学習・記憶する過程と同時に、それと関連づけられている画像や実物を見ることや(あるいは他の感覚で提示されることや)、その語がどのような文脈・規則の中で使われているのか、使用例を聞いたり読んだりすることで学習されてゆく〔"Preshool education, - Modern theories". ''Encychlopaedia Britanica''. Jean Piaget は発達の第二段階において、幼児にとって、単語とシンボル(記号)は外的物象と内的な感覚(イメージ)を表象する手段となると主張し、またこの段階で幼児は試行錯誤を繰り返す(言葉と事物、言語と論理における関係の学習と構造の構成)。ここからピアジェは更に、論理的構造の獲得、操作の群的構造の成立と「均衡」の理論を提唱する。参照:ジャン・ピアジェ『思考の心理学』、pp.114-127。〕 〔ホワットモー『言語』、p.139。ホワットモーは、「イヌ」とか「ネコ」とは言っていない。「協約を学ぶこと」が彼の述べていることである。「協約」とは、ある集団のなかで、イヌをdogと呼び、catとは呼ばないことである。ホワットモーはフィリピンのタガログ語話者の例で説明している。〕。言語習得過程では、子供は非常に多数の言葉の「誤用」を行うが、経験を積むに連れ、誤用は減っていく〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「誤用」の詳細全文を読む
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