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調剤レコーダー(ちょうざいレコーダー、略称・調レコ)とは、調剤業務を画像で記録するトレーサビリティシステムである。主に薬局で使用される。 ==概要== 調剤レコーダーは、受付・調剤・鑑査・交付等それぞれの調剤過程を複数のネットワークカメラで画像撮影する。タクシーなどに搭載されるドライブレコーダーまたは航空機の事故原因解析に使われるフライトレコーダーと同じようにトレーサビリティに使われる。 画像は、撮影時刻、撮影場所、IDなどで検索できる。非接触型カードRFIDを用いて、ネットワークカメラを作動させる。RFIDを画像記録開始キュー及び顧客IDなどのメタデータ伝達に使用することにより、事後の画像データの串刺し検索が可能。作業者の意思で撮影の開始と終了を決める事ができる点が監視カメラと大きく異なる。 フライトレコーダーやドライブレコーダーと同様に調剤レコーダーは調剤ミスを直接的に防ぐシステムではないが、業務フローの根本的な改善に活用できるシステムとされている。もちろん、撮影された画像を確認し、ミスの発見、品質向上などに利用することもできる〔name="Ricetta vol.16 2012 No.3,8-9頁">〕。 調剤レコーダーにより、クレーム対応の迅速化及び薬局対応者の精神的負担を軽減することができるといわれている。 薬局では、トラブルになる前に自らのミスを確認・発見できる手段の確保は、安心な職場環境であるための要件の一つであると言う薬剤師もいる。 受付・調剤・鑑査・交付等それぞれの調剤過程において「何がおこっていたのか本当のこと」が分かり、「何かあったら調剤レコーダーで確認」という流れを確立している薬局もある。 医療安全、品質管理を目的とした画像によるトレーサビリティである調剤レコーダーに投資している経営者の姿勢は、求職中の薬剤師及び顧客に対して、プラスの印象を与えることも多い。安心で働きやすい職場を求める薬剤師や高い品質を薬局に要求する顧客にとって、その薬局を選択する要因の一つになり得る場合もあるようだ。 ハードウエアは、サーバ、ネットワークカメラ、RFIDリーダー、PoEスイッチで構成される。ネットワークカメラは天井に設置するため調剤レコーダーが業務の妨げになることはない。ドーム型カメラは使用していない。ドーム型カメラは警視庁の防犯カメラに採用されており〔「 警視庁街頭防犯カメラシステム 」 警視庁ホームページ〕、監視されているという誤解や嫌悪感を持つ人もいるようだ。 撮影範囲や撮影距離の調節は、鮮明な画像を得るには大変重要である。撮影環境に柔軟に対応するには、レンズ交換式のネットワークカメラが便利である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「調剤レコーダー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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