|
『警官の血』(けいかんのち、The Policeman's Lineage)は、佐々木譲による日本の警察小説、及びそれを原作とした日本のテレビドラマ。 『小説新潮』(新潮社)にて2006年6月号から2007年8月号まで連載された。三代に渡って警察官となった3人の男の人生を、昭和に起こった2件の未解決事件と、戦後の昭和から平成の時代を背景に描く大河小説である。2011年、本作から9年後を舞台とした続編『警官の条件』が刊行された。 2007年、日本冒険小説協会大賞を受賞。また、1988年の『ベルリン飛行指令』以来19年ぶりに第138回直木三十五賞にノミネートされ、2008年版の「このミステリーがすごい!」では第1位になった。 テレビ朝日の開局50周年番組として、テレビドラマ化され、2009年2月7日・2月8日に二夜連続で放映された。 == あらすじ == 昭和23年、安城清二は上野警察署の巡査になる。11月、顔見知りになっていた男娼のミドリが上野公園の不忍池で扼殺体で発見される。事件は未解決のまま、4年の歳月が過ぎる。昭和28年1月、自宅の長家の近所にある谷中墓地で、若い国鉄職員・田川克三の遺体が発見される。その死に様はミドリの事件を清二に否応なく思い出させた。その事件も捜査は行き詰まるが、清二が独自に行った聞き込みで、2人が警察官と接触していたことを知る。 その年、別の事件で手柄を上げた清二はかねての希望が叶い、天王寺駐在所勤務となる。しかし、配属からわずか3カ月経ったある日、駐在所の隣の天王寺で火災が発生。その最中よく見知った人物を見かけ、追いかけるために姿を消し、翌朝遺体で発見される。火事を防げなかったことを悔やんでの自殺、と判断された。 それから28年後、清二と同じく警察官になっていた息子民雄も紆余曲折を経て、父親と同じ天王寺駐在所勤務となる。そして、父親が気にし続けていた2件の殺人事件を調べ始める。 ある日、父・清二が亡くなった日の火事の写真を見た民雄は、そこに写っていた人物に驚愕する。父の死の真相が明らかになるかもしれない、しかし、真相を明らかにする前に、指名手配犯の人質となった少女を救うために殉職してしまう。 そして、清二・民雄の意志は三代目和也に引き継がれる。捜査第四課に配属された和也は裏で、警務部の命令で一人の捜査員の素行調査をすることに。 やるせない気持ちでその調査を終えた和也だが、過去の事件の真相に近付く内に、清廉な駐在警官だったはずの父にある疑惑が浮上する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「警官の血」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|