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議員立法[ぎいんりっぽう] 議員立法(ぎいんりっぽう)とは、立法府に所属する議員の発議により成立した法律の俗称である。立法行為そのものを指す場合もある。 == 日本の国会 == 日本の国会において成立する法律案の大多数が行政府たる内閣提出のものである。慣行として内閣提出の法律案を優先して審議する傾向にあり、議員の発議による法律案は提出されてもほとんど審議されることなく廃案または継続審議となることが多い。こうした背景から、国会議員による立法を特に議員立法と呼ぶようになった。また、両議院の委員会の提案する議案も議員立法にあたる。衆議院議員が提出した法律案は「衆法」、参議院議員が提出した法律案は「参法」と称される〔これらに対して、内閣が提出した法律案は「閣法」と呼ばれる。〕。 実際に議員立法として成立する法律案は、議員が熱心にその問題に取り組んでいたり、新しい価値観に基づいたもので政府が前面に出て参画しにくいものであることが多い〔特に生命倫理に関する法制度の構築を目的とする場合に顕著である〕。また、利益団体から政治献金を受けた議員が立法することもある。ただし、既存の法律に対する整合性など、法律案そのものは作成に特殊な専門知識が要求されること等もあり、行政府の官僚が関与している場合が多い。その他、内閣が法案を提出する場合は、与党への事前説明等、手続がより煩雑になることから、それを避けるために議員立法の形式がとられる「依頼立法」もあり、この場合は完全に形式のみの議員立法となる。 日本では、国会が成立させた法律について内閣に拒否権を認めていないので、たとえ内閣の方針に反していても法律として直ちに成立するが、実際には与党が衆議院過半数を握っているため、政府・与党と利害が対立する議員立法に対して衆議院過半数である与党が党議拘束で否決の方針をとった場合、法案を成立させることができずに廃案に至る。ただし、一部の与党議員が党の方針に反して賛成(造反)し、もしくは多党連立政権で一部の与党が連立を無視して賛成することで、両院で法案賛成派が過半数以上になれば成立する例外も想定される〔これを阻止するためには、法案成立となる後議の院の本会議採決までに衆議院解散をして国会を閉会させ、廃案にするしかない。〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「議員立法」の詳細全文を読む
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