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讃岐式アクセント[さぬきしきあくせんと] 讃岐式アクセント(さぬきしきアクセント)は、香川県および愛媛県東部、徳島県北西部で用いられる日本語の方言のアクセントの総称である。ただし、東かがわ市旧引田町は京阪式アクセントとなっている。 == 概要 == 讃岐式アクセントは狭い地域に分布するが、その内部でも地域による違いに富んでおり、観音寺式・丸亀式・高松式・塩飽本島式・土庄式・直島式がある〔金田一春彦「讃岐アクセント変異成立考」〕。また、型の区別が豊富で、他地域の者には区別が難しいとされる。 現在の日本語で用いられるアクセントの大半は、平安期の京都アクセントに似たものから派生・変化したとする説が有力である。讃岐式アクセントは、現在の近畿中央部や徳島市・高知市・松山市などで用いられる京阪式アクセントとは早いうちに分岐し、別の変化を遂げたアクセントである。このうち観音寺式アクセントが讃岐式の原型に近いと考えられ、平安期京都アクセント、現代京阪式とは次のような対応関係がある(●は高音、○は低音、▼は拍内下降)。 平安期京都で○○と発音された語は、讃岐式では●●になり、もとから●●だったものと同じアクセントになっている。また、平安期京都で○○●、○○○と発音された語も●●●になり、もとから●●●だったものと同じになっている。一方、京阪式では、平安期京都で○○だったものが●○に、○○●だったものが●○○に、○○○だったものが●●○に変化した。このため、現在の京阪式と讃岐式の違いが発生し、京阪式では「石・紙」類(二拍名詞2類)と「犬・山」類(二拍名詞3類)が同じになっているが、讃岐式ではこれらの区別が残る代わりに「庭・鳥」類(二拍名詞1類)と「犬・山」類が同じになって区別を失っており、三拍語でもこれに応じた違いがある。一方で、平安期京都で○●だったものは○○に、○●●だったものは○○○になっている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「讃岐式アクセント」の詳細全文を読む
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