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谷戸(やと)とは、丘陵地が浸食されて形成された谷状の地形である。また、そのような地形を利用した農業とそれに付随する生態系を指すこともある。谷(や、やと)、谷津(やつ)、谷地(やち)、谷那(やな)などとも呼ばれ、主に日本の関東地方および東北地方の丘陵地で多く見られる。 == 地形 == 多摩丘陵、三浦丘陵、狭山丘陵、房総丘陵、武蔵野台地、下総台地といったの関東の丘陵地、台地の縁辺部が長い時間をかけて浸食され形成された谷状の地形は、谷戸、谷津、谷地などと呼ばれている。 これらの表記および読みは地域により分布に差が見られ、同様の地形を表す際にも、千葉県などでは「谷津」(やつ)を、神奈川県および東京都多摩地域では「谷戸」(やと)、「谷」(やと)を、東北地方では「谷地」(やち)を使っている場合が多い(#地名を参照)。 〔山田秀三 『関東地名物語 - 谷・谷戸・谷津・谷地の研究 再版』 草風館、1998年、ISBN 4-8832-3058-9。〕 〔(PDF) 谷戸地形 2.谷戸地形の特質と推移(横浜市) 〕 これらの経緯については史料が少なく詳細は分かっていないが、いずれの場合も意味は同じで、浅い浸食谷の周囲に斜面樹林が接する集水域であり、丘陵地の中で一段低くなった谷あいの土地であることを表している。 〔谷戸の景観構造 (慶應義塾大学 地球環境概論 厳 網林)〕 なお、多摩・三浦丘陵における谷戸地形の成因は主に約2万年前の最終氷期頃にかけて進んだ雨水・湧水による浸食で、その後の縄文海進期にかけて崩落土などによる谷部への沖積が進んで谷あいの平坦面が形成されたと考えられている。〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「谷戸」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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