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豆腐小僧[とうふこぞう]
豆腐小僧(とうふこぞう)は日本の妖怪の一つで、盆に乗せた豆腐を手に持つ子供の姿の妖怪。江戸時代の草双紙や黄表紙、怪談本に多く登場する妖怪であり、幕末から明治時代にかけては凧の絵柄、すごろく、かるたなどの玩具のキャラクターとしても親しまれていた。川柳、狂歌、絵本番付(芝居の内容を紹介する小冊子)、錦絵などにも見られる〔。 == 概要 == 一般には頭に竹の笠をかぶり、丸盆を持ち、その上に紅葉豆腐(紅葉の型を押した豆腐)を乗せた姿で描かれている。身にまとう着物の柄は、疱瘡(天然痘)除けとして春駒、だるま、ミミズク、振り太鼓、赤魚などの縁起物や、童子の身分を著す童子格子に似た格子模様も見られる〔。 本来の草双紙などにおける豆腐小僧は、特別な能力などは何も持たず、町のあちこちに豆腐や酒を届けに行く小間使いとして登場することが多く〔、「豆腐小僧ハ化ものゝ小間使ひ」と川柳にも詠まれている〔。人間に対しては、雨の夜などに人間のあとをつけて歩くこともあるが、特に悪さをすることもなく、たいして人間に相手にされることもない、お人好しで気弱、滑稽なキャラクターとして描かれている〔。悪さをするどころか、軟弱な妖怪としてほかの妖怪たちにいじめられる例もある。平成以降でいうところの、癒し系キャラクターに相当するとの解釈もある〔。また、恋川春町による安永8年(1779年)刊行の黄表紙『妖怪仕内評判記』では、豆腐小僧はイタチが化けたものと記述されており〔、後の書物では、父は妖怪の総大将・見越入道、母は轆轤首などとされている〔。 昭和・平成以降の妖怪関連の文献では、雨の夜に現れ、通りかかった人に豆腐の賞味を勧めるが、食べると体中にカビが生えてしまう、などと記述されていることが多いが、妖怪研究家・京極夏彦などによれば、この説は昭和以降の子供向けの書籍による創作とされる。 妖怪画家・漫画家の水木しげるの故郷である鳥取県境港市に所在する水木しげるロードにも、「東府屋(とうふや)」という料理屋の近隣に水木のイラストを原画とした豆腐小僧の像がある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「豆腐小僧」の詳細全文を読む
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