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増幅回路[ぞうふくかいろ]
増幅回路(ぞうふくかいろ)とは、増幅機能を持った電子回路であり、電源から電力を供給され、入力信号により能動素子の動作を制御して電源電力を基に入力信号より大きなエネルギーの出力信号を得るものである〔『電子回路学』、p66、電気学会、2000年〕。信号のエネルギーを増幅する目的のほか、増幅作用を利用する発振回路演算回路などの構成要素でもある。

電気的(電子的)なものの他に、磁気増幅器光増幅器などもある。以下電子回路について説明する。
真空管回路では、その構成と特性により、もっぱら「電圧増幅」と「電力増幅」に大別されたが、トランシスタの様な電流増幅素子の出現で、電力を取り出す目的の動作が「電力増幅」、そうではない途中の信号エネルギー増幅を主な動作状態により「電圧増幅」「電流増幅」と呼ぶ様になった。信号トランスは電圧を増やす動作をしていても元々増幅器ではない。
普通増幅回路といえばアナログな(殊にリニア的な)ものを指すが、拡張的に考えれば、スイッチング回路は最も単純な増幅回路であり、ONとOFFの信号のみを増幅する事に特化している。電子工学以前の電磁機械動作の時代からある増幅回路(→リレー)でもあり、リレーにより信号を中継することを「アンプする」という語がある。
== 概要 ==
バイポーラトランジスタでは入力電流の小さな変化が、電界効果トランジスタ(FET)真空管では入力電圧の小さな変化が、出力電流の大きな変化を生むという特性がある。それにより信号の電力を増大するのが電力増幅である。
電力負荷を駆動する信号の電圧を増加させる場合は電圧増幅と呼び、電流を増加させる場合は電流増幅と呼ぶ。
トランスは電圧・電流を変換するが信号の電力は増大しないので電力増幅にはならない。
電力増幅では信号のエネルギーが増大するが、それは増幅素子自身が信号の電気エネルギーを生み出しているのではなくて、弱い入力信号のエネルギーを用いて外部の電源から供給される電気エネルギーの流れを制御することにより大きな出力信号を作り出している。
信号レベル次第で単管(真空管)、単石(トランジスタ、FET)で必要な出力が得られる場合もあるが、
一段の増幅回路では所望する出力を得られない場合に、電圧増幅や電流増幅を行って、最終段の電力増幅段で出力を取り出す〔『電子回路学』、pp105-106、電気学会、2000年〕。最終段をファイナルとか電力段、電力段を駆動する段をドライバ段などとも呼ぶ。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「増幅回路」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Amplifier 」があります。



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