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財団法人倉敷天文台 : ウィキペディア日本語版
倉敷天文台[ざいだんほうじんくらしきてんもんだい]

財団法人倉敷天文台(ざいだんほうじんくらしきてんもんだい)は、岡山県倉敷市中央にある民間天文台
== 概要 ==

* 設置者 財団法人倉敷天文台
* 開設日 1926年(大正15年)11月
* 所在地 〒710-0046 岡山県倉敷市中央2丁目19-10
* 公開日 月・水・金曜日(観望会は日没後約2時間、記念館は13:00~17:00、無料、要予約)
* 主設備 31.5cm反射望遠鏡(主鏡は木辺成麿氏の研磨、赤道儀は旭精光研究所製)など
開設当時、クラボウの専務だった原澄治の出資によって設立された、日本初の民間天文台である。日本でそれまでに設立された天文台は、東京天文台を始めとする官立の天文台で、特定の研究者だけが使用を許された施設だった。
原澄治は、山本一清京大教授(初代台長、1928年から花山天文台長)や、岡山県のアマチュア天文家である水野千里〔倉敷紡績の技術者。休日などには自分でレンズを研磨して天体望遠鏡などを製作した。1910年ハレー彗星の近日点回帰の頃にはじめた天体観測者の一人。京都帝国大学工学部出身〕の、「天文学の発展のためには、専門家でなくても天体観察ができる天文台が必要」だとする主張に啓発され、倉敷天文台を設立(出資)した。したがって、日本で最初に一般市民に公開された天文台でもある。
天文台開設に当たって導入した観測設備に、カルバー製の32cm 反射望遠鏡がある。これはイギリスから輸入した中古品で、当時は国内最大クラス。同時期の京都大学の設備で例えれば、1925年に作られた旧宇宙物理学教室がカルバー製の33cm 反射望遠鏡、1929年に作られた花山天文台がクック製の30cm 屈折望遠鏡であった。なお、導入した望遠鏡が中古品だったため、赤道儀(架台)はイギリスの緯度を前提に作られており、倉敷ではイギリスとの緯度の差だけ傾けて据え付ける必要があった。
カルバー製の32cm 反射望遠鏡は倉敷市の重要文化財に指定されており、また、設立当初のスライディングルーフ観測室は国の登録有形文化財に登録されている。文化財に登録された設立当初の木造の観測室が、天体観測や見学者のために現在も使われている。天文台敷地内の5mドームは「原澄治・本田實記念館」に生まれ変わり、設立当初のままにカルバー製の反射望遠鏡が収められ、多くの観測機材や記念の品々とともに展示されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「倉敷天文台」の詳細全文を読む



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