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貨幣数量説[かへいすうりょうせつ] 貨幣数量説(かへいすうりょうせつ、)とは、社会に流通している貨幣の総量とその流通速度が物価の水準を決定しているという経済学の仮説。物価の安定には貨幣流通量の監視・管理が重要であるとし、中央政府・通貨当局による通貨管理政策の重要な理論背景となっている。 == 歴史 == 貨幣数量説の萌芽として、14世紀エジプトの歴史家マクリーズィーの議論がある。当時のエジプトでは金と銀の不足により銅貨がインフレーションを起こし、経済危機が発生していた。マクリーズィーは銅貨の流通と物価に注目し、金銀を取引の中心にすえて貨幣政策を行うよう主張した〔加藤博『イスラム経済論』書籍工房早山、2010年。 p166〕。 ヨーロッパにおける貨幣数量説の議論は、文献の上ではサラマンカ学派、ジャン・ボダン、ジョン・ローの真手形ドクトリン、リチャード・カンティロンのエッセイに端緒を発する。スペインでは新大陸からの金塊の略奪と流入は経済の活性化につながっていると報告され、またイギリスでは戦争や海戦の発生により、なんとはなく経済が刺激されていると観想がなされていた一方で、古典派の啓蒙思想においては貨幣の中立性が強調された。国富の増強は生産能力の増強や市場の整備などによるべきであり、貴金属の他国からの掠奪や金鉱の開発など貨幣そのものの増大を目的としても意味がないとされた。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「貨幣数量説」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Quantity theory of money 」があります。
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