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賀茂真淵 : ウィキペディア日本語版
賀茂真淵[かも の まぶち]

賀茂 真淵(かも の まぶち)は、江戸時代中期の国学者歌人。通称三四。真淵は出生地の敷智(ふち)郡にちなんだ雅号で、淵満(ふちまろ)とも称した〔。
荷田春満本居宣長平田篤胤とともに「国学の四大人(しうし)」の一人とされ、その門流を「県居(あがたい)学派」、あるいは「県門(けんもん)」と称した。
== 概要 ==
賀茂真淵は荷田春満を師とし、『万葉集』などの古典研究を通じて古代日本人の精神を研究し、和歌における古風の尊重、万葉主義を主張して和歌の革新に貢献した。また、人為的な君臣の関係を重視する朱子学の道徳を否定し、日本の古典にみられ、古代日本人の精神性の純粋な表れとされる、作為のない自然の心情・態度こそ人間本来のあるべき姿であるとして、古道説を確立した〔。
弟子の加藤千蔭の伝えるところによれば「外見は普通の人とかなり異なっており、ややもすると明敏さに欠ける頭の回転の鈍い人とも見受けられそうだったが、時々彼の言葉には日本人の真の心が突如として迸(ほとばし)りでた。その時には非の打ちどころのないほど雄弁になった。」〔という。
主な著書に『歌意考』、『万葉考』、『国意考』、『祝詞考』、『にひまなび』、『文意考』、『五意考』、『冠辞考』、『神楽考』、『源氏物語新釈』、『ことばもゝくさ』などがある。全集として、明治期に『賀茂真淵全集』(6巻、國學院編、吉川弘文館)、昭和初期に『増訂 賀茂真淵全集』(12巻、佐佐木信綱監修、吉川弘文館)および『校本 賀茂真淵全集』(思想編上下、弘文堂)、昭和後期に『賀茂真淵全集』(28巻ただし7巻分は未刊、久松潜一監修、続群書類従完成会)が刊行されている。
なお、靖国神社の第二代宮司を務めた賀茂水穂はその子孫といわれる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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