翻訳と辞書 |
資金洗浄[しきんせんじょう]
資金洗浄(しきんせんじょう)とは、犯罪によって得られた収益金の出所などを隠蔽して正当な手段で得たお金と見せかけることで、一般市場で使っても身元がばれないようにする行為である。「マネー・ローンダリング」「マネー・ロンダリング」(〔 マニ・ローンダリング〕)などとも言う。金融庁・警察庁などの公的文書〔金融庁特定金融情報室「マネーロンダリング対策」 〕〔JAFICと国際機関等の連携(警察庁) 〕では「マネー・ローンダリング」で統一されており、経済産業省では「マネー・ロンダリング」〔「マネー・ロンダリング対策」について鉱物資源政策 (経済産業省資源エネルギー庁) 〕、外務省〔国際組織犯罪に対する国際社会と日本の取組(外務省) 〕・報道では「マネーロンダリング」の使用が多く、「資金洗浄」単体での表記はまれである。略称は「マネロン」。マイヤー・ランスキーがマネーローンダリングを初めて行ったといわれる。 == 概説 == 規制薬物取引、盗品などの贓物(ぞうぶつ)取引、身代金、詐欺、違法賭博、脱税、粉飾決算、裏金などの犯罪行為によって得た現金(=汚いお金)から、出所を消し(=汚れを洗い流し)、正当な手段で得たお金と見せかける(=綺麗に見せかける)ことを比喩的に、お金を「洗浄」すると呼ぶ。捜査機関による口座凍結、差押、摘発、徴税等を逃れる目的で行う。まず一般市場の金融システムに不正資金を取り込み、複雑な金融操作でカモフラージュしお金の出所がわからなくさせて、不正資金をもとに得た富を、あたかも正当な資金であるかのように見せかけて取得するというステップを踏む。たとえば、金融機関の架空口座等を利用して転々と送金を繰り返したり、債券や株式を購入したり、古典的な方法としては大口寄付をしたり、海外送金し架空ビジネスに利益計上させて国内に戻したり、合法的な財産と混和させるなどの方法が採られる〔被害額が大きい投資系の振り込め詐欺。その「資金浄化」のトリックとテクニックは?(日経BP) 〕なお、海外での利益計上の際は、少しでも課税による目減りを減らすために税率が低い、いわゆる「タックス・ヘイヴン」と呼ばれる低税率国を迂回する事が多い。 犯罪資金を資金洗浄せずに使用した事が切っ掛けで、犯罪者が検挙されることがある。課税強化の要請が強い国々では脱税防止やキャピタルフライトの防止に重きが置かれるようになっている。 実行犯を逮捕しても資金が隠されることもある。また、資金洗浄により行方が分からなくなった不正資金は、次の犯罪の資金源となる事も多い。 犯罪抑止や防犯の観点からも対策は重要であり、多国間で様々な取り組みを行っている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「資金洗浄」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|